かなり前の話ですが、愛知県大府市の企業へ、3か月に1回訪問する案件がありました。
その時期、ラッキーにもアポイントが週末になった場合は、後泊してその土日に城巡りを敢行しておりました。
東海地方には、現存天守は残ってないのですが、「織田信長・豊臣秀吉・徳川家康」3人の天下人を出し、有力大名もこの地域出身の方が多いため、歴史的な出来事に関わる城郭史跡はとても豊富です。
城跡はもちろんですが、それがなくとも公園や寺社の敷地になっている比定地を含めると膨大な数になり、他の地域とは密度が違います。
そのため、毎回かなりの数を頑張って訪問しても、未消化で終わることが多く、未練を残して帰ることとなりました。
一定水準の達成感を感じるまで数年かかった次第です。
その際に「岐阜・大垣」訪問を目指すとき、大きな移動の支えとなったのが、写真の輪中を突き抜けるルートでした。
訪問先の大府市が名古屋中心市街地の南側にあるため、少し北上して西北方面を目指すことになりますが、そこには「木曽川・長良川・揖斐川」の三大河川が待ち構えています。
あとで「桑名海津線」と呼ばれるルートだと知りましたが、長良川と揖斐川を仕切る細い土手(背割堤)にあり、国道1号線と交錯する北へ向かう小道でした。
不意に入り口が出てくるので通り過ぎそうですが、前方を走っている商用車がそこに曲がったため、思わず続きました。
とっさの閃きです。
土手と言っても高さはなく、洪水時には水に浸かっても構わない設計なのか、川面を眺めながらのドライブでした。
アップダウンの低いときには、道路が土手の壁面よりも低くなり、水面下になっているようです。
道路の両サイドに水面が見える景色が続き、楽しくてしょうがないうえに、より最高だったのは道が空いているということでした。
東海地方は、道がどこも混んでいる印象が強いのですが、このルートは細い土手の上にあるため交差点が少なく、信号機がほとんどないのです。
そのおかげで渋滞なく大垣に行けますし、更に山間部まで向かうことも出来ます。
下の写真のように、3大河川にかけられた大きな橋梁達を、下のアングルから見上げるように抜けていく快感は、今でもしっかりと残っています。
今度行ったら目的地を決めずに、この道路の行き着く先を目指したいと考えています。