2018年8月25日土曜日

北の果て


この写真は、自分が地球上の一番北まで行った場所です。

「フィンランド」を突き抜けた「ノルウェー」の北、つまり「スカンジナビア半島」北端近くの島で、眼前の海は「北極海」です。

この先に「北極点」があります。

「フィンランド」の首都「ヘルシンキ」から約1800キロを、レンタカーで車中泊をしながら向かいました。

「はるばる来たぜ。」と心の底から思いました。

よく行けたものだと。

削られた岩肌に立つ、石組みらしき素朴な構造物は何のためにあるのかわかりません。

しかし漠然としているのに、道中どんどん高い期待値となっていった「北の果て」のイメージを全く裏切りませんでした。

この景色にずっと待ってもらっていたようです。

何故行ったかというと、突然芽生えた強い好奇心からでした。

「フィンランド」に行く計画を立てるべく地図を拡げていたら、北端に橋がかかっている小島を偶然見つけました。

「何故こんな最果ての島にわざわざ橋を?」と考え出すと気になって仕方がなくなったのです。

しかし実際行ってみると、「橋」ではなく「海底トンネル」でした。

なんと島は、軍の「レーダー基地」なのです。

よく考えれば、田舎の道中なのに何車線にもなることが何度もあり、おそらく緊急用の「飛行機の滑走路」でした。

トンネル内にも秘密のゲートらしきものがありました。

対「ロシア」防衛であることは明らかで、北欧は過去に侵略を受けた歴史があります。

未だに「ロシア」は、「バルト3国」および「フィンランド」周辺を、「ロシア帝国」の歴史的な流れからか、自国の一部と思っている節があります。

清楚なイメージの北欧ですが、実際に動かないと理解出来ない厳しい現実を突きつけられた思いがします。

貴重な体験の出来た道中でした。

2018年8月18日土曜日

磐越西線


東北地方を走る線で一番「花」のある線だと思っています。

福島県の「郡山」と「会津若松」、更に新潟県の「新津」を結び、東日本における列島の大半を横断する大動脈です。

また豪雪地域なので冬場にはよりライフラインとしての重要性が増します。

幹線であるにもかかわらず、観光列車「SL磐越号」が走っているので、沿線の風景は旅情に満ちたものです。

それに関連する専用駅弁等のグッズも充実、観光マップも各駅の歴史的な変遷がわかるように丁寧に作られていて、沿線の地域全体で「町おこし」ならぬ、「線路おこし」を一生懸命やっている印象があります。

ここ「会津地方」は山間部になるため、列車が険しい勾配を上っていく様は迫力があります。

しかも鉄橋が多く、列車が渡る度に山と川が左右で入れ替わるので、目まぐるしく景観が変化して非常に刺激的です。

しかし「乗り鉄」としてはワクワクが続いて楽しいのですが、「撮り鉄」としては変化が激し過ぎて撮影ポイントを見逃すことも多く、少々ストレスが溜まります。

写真のような大きな鉄橋を始め、魅力的な被写体となる構造物が多いのでゆっくり構えて撮影したほうがしっくりくる感じがします。

次回訪れたときには、列車の勇姿をこの橋の下からキッチリ収めたいなと狙っていきます。

今日はこのまま帰ります。

2018年8月11日土曜日

地球岬


アイヌ語での地名の語感と、岬から見える水平線がかなり丸く見えて「地球」を実感出来るため、この名前がついたそうです。

北海道の「室蘭」にあります。

写真のように海岸線に続く断崖絶壁の一番先端かつ高いところに位置します。

パノラマビューになっていることは勿論ですが、「ドローン」の空中カメラから覗くような下方への広角感が半端ありません。

確かに「地球」が実感出来ます。

希に見る絶景でした。

またここは「恋人岬」としてチャペル風の鐘が設置されており、天気も良かったせいか「岬」独特の暗さがありません。

個人的には暗いのもそれはそれで好きですが、最果ての景色をみて「未来」とか「希望」を感じるのは新鮮でした。

もともとは寂しいところで違ったのでしょうが、いい意味での「観光整備」が出来ているからだと思います。

そういえばこの地域に「宇宙軒」なるラーメン屋さんがあったはずです。

寝台列車に乗っていて、変わった暖簾を発見したので興奮しました。

味は全くわかりません。

とにかく立ち寄りたかったのですが、旅行の行程が過密スケジュールだったので忘れてしまいました。

今この文章を書いていて思い出した次第です。

また行かないと。

2018年8月4日土曜日

蕎麦遊学


船橋に住んでいた頃、お取引先の縁があって「そば打ち」の同好会に入ることになりました。

「蕎麦遊学」という名称で、月2回横浜にいそいそと通っていました。

私以外は全員年金生活者でした。

といっても、間違いなく副収入のほうが断然多いであろう「有閑じじい」様達です。

蕎麦好きが高じて名店巡りでは飽きたらず、旬な各地の蕎麦粉を取り寄せて、自分好みを打つ。

私が言うのも何ですが、非常にマニアックな方々です。

ツユまで作ります。

ある意味贅沢な老後を彩る会ですが、みんなド真剣で体育会系です。

独自の昇段試験も定期的にありました。

ちゃんと打てないとランクダウンもあるのです。

仕事以外でのランク付けは勘弁して欲しいと思いつつも、もともと蕎麦好きなので何とかついて行きました。

この写真は、夏合宿の舞台である山荘に向かう道中に、少し寄り道した山頂からの景色です。

東京から箱根に向かう少し手前にある「丹沢山系」の「山北」という行き止まりの地域で、眺望は抜群でした。

すぐ下には牧場もあり、搾りたての牛乳が飲めて最高です。

山荘では「有閑じじい」様達のコネクションをフル活用して、雑誌に出るような名店の大将まで招きました。

そして実演してもらい、その後練習、〆はみんなの蕎麦に酒のつまみを加えての宴会です。

私の担当は何故かカラオケの選曲係でした。

ちょっとしたDJ役で、勝手に曲をどんどん入れておいて、歌いたい曲をみんながめいめい群がって唄うのです。

思い出せない曲名を、印象だけで選曲してビンゴしたときはかなり盛り上がります。

しかし転勤してからは蕎麦を全く打っていません。

そば打ち道具も一式揃えているので、何処かのタイミングで復活出来るキッカケが欲しいと、テレビの懐メロを耳にして最近よく思います。