今回の旅は、変わった趣向で行動しました。
大阪から松山に戻る道中を大幅に寄り道し、「国道439号線」を最初から最後までひたすら走ったのです。
目当てのドライブコースを目的として、旅を組み立てたことはありますが、国道の完走を目論んだのは初めてのことでした。
通称「与作(439)」と呼ばれる通り、ひたすら四国山脈に沿った山岳コースです。
春先で少し肌寒かったのですが、夜明け前から徳島市街を通り抜け、山間部に入りました。
しかし驚いたことに、標識には「438号」と「439号」が併記されています。
まあ「439号」とは書かれてますので、とりあえず「剣山」を目指しました。
どんどん標高が上がっていき、ガードレールの向こう側に見える山々が、どんどん眼下になっていきます。
このときの愛車は、「アルファロメオ:916スパイダー」で、以前の「アルファロメオ:115(ヴェローチェ)スパイダー」の後継機種となり、久しぶりのオープンカーでした。
こいつを選んだのは、アルファロメオが独自設計した最後のエンジン、名機と呼ばれる「ブッソV6」を搭載しており、その乗り味をどうしても堪能したかったからです。
難関であった「剣山」界隈の話は、別の機会に取り上げたいと思いますが、その険しい山道もパワーのあるエンジンのおかげでグイグイと上ってくれます。
天気は曇りで、小雨がたまに降りましたが、幌はずっと開けたままにしてました。
乾いた低音のエンジン音がずっと響いている中、崖から転がっていた石で下をこすることが多く、その音にビビります。
とは言え、至福の音響空間でした。
そして「剣山」近辺で、「439号」と「438号」は分岐しました。
「438号」は、ここから北に下っていき、吉野川に向かうようです。
「439号」はそのまま西に下りながらも、次の難関「京柱峠」に続いていきます。
写真は、その峠界隈の風景です。
山桜がとても綺麗に咲き誇っていて、ちょくちょく車を停めて見惚れていました。
ソメイヨシノと比較すると、花は小ぶりで密集していません。
まばらに咲いているのですが、全く盛っていない感じが、清楚さを際立たせていて、より美しく感じました。
エンジンを切ると、鳥の鳴き声と共に、雨上がりの草花の匂いがずっと漂ってきます。
お腹も空いてきたのですが、お店の類は一軒もありません。
持参したカロリーメイトをかじりつつ、オープンカーの頭上に見える桜をボーっと眺めた次第です。
そう言えば、四国に熊はいるのでしょうか。
ふと、島根県の山道で車を停めて地図を見ていたときに、通りがかった人から「この辺は月の輪熊が出るよ。」と注意されて、ビビったのを思い出しました。
これからはのどかな空気を味わうにも、山間部は油断しないようにしないといけません。