2018年3月31日土曜日

辰巳明神


さすがに「船越英一郎」は歩いていませんでした。

ご存じ、京都の「辰巳明神」にある満開の桜です。

ここでいきなり数か月前の秋に訪れた話に遡ります。

そのとき私は、「母・母の妹・嫁さん」の三人の従者でした。

「運転手をしなさい。私たちは着物で行動します。紅葉のシーズンなので名所は外さずに。それで無理なく京都を楽しめる一日コースを考えなさい。」

結構な無茶ぶりです。

まあ普段一人でプラプラさせてもらってもいるので、仕方なくプランニングしました。

当時住んでいた大阪の「枚方」を朝出発し、先ずは「南禅寺」を車に乗ったまま眺められる穴場ルートで、東山界隈を北上して「詩仙堂」の枯山水庭園を見学。

そこから更に北上して、岩倉「実相院」の黒光りする床に映える紅葉を堪能。

「鞍馬」は混むので一本街道を東に避けて、北限の「三千院」まで足を延ばしました。

折り返して洛中に戻り、「祇園」で夕食のあとラストがこことなったのです。

ここの夜の風情はどの季節も格別ですが、特に春は「粋」に感じます。

秋と同様に、幾人かの旦那衆が芸妓さん連れて歩いていました。

桜の中での、彼女達の出で立ちは別次元の華やかさです。

写真の通り見事な桜の下を芸妓さんという「花」が舞うように歩いています。

これぞ京都の風情だなと感激しました。

男ならば「生涯に一回くらいは連れて歩いてみないとな。」と思いました。

高い目標ですが・・・・、車が買えるかもしれません。

やっぱり車かなとも考え直しました。

どこまで行っても「小市民」な自分です。


2018年3月24日土曜日

西伊豆②


今回で、西伊豆ネタは3回目です。

前回は伊豆半島「先端」寄りの「西伊豆」で、雄大な太平洋を背景に起伏に富んだ景勝地が楽しめました。

今回は「駿河湾」寄りの「西伊豆」の話です。

ここからの背景の主役は何と言っても「富士山」です。

だだでさえ素敵な「伊豆半島」の景観に、「沼津方面」へ向かう帰り道は「富士山」がチラチラ入ってきます。

しかも「たちが悪い」ことに、近づいてだんだん大きくなってくるので、よりきれいな「富士山」が撮りたくなって何回でも車を止めてしまいます。

撮影による「富岳三十六景」が作れそうな勢いです。

すごいカメラ装備で撮影している人も結構見かけます。

普段はタイミングだけでささっと撮ることが多いのですが、完全に自分が「撮影モード」に入ってしまいました。

この写真は最たる「モノ」です。

「凝り性」が強く出てしまい、車の陰影をキッチリ決めたくて何回も車を動かし、自分も斜面を動き回ってポイントを決めました。

このあとも見所が延々とあって、車がなかなか前に進みません。

結局暗くなるまで「富士山」を撮影する羽目になりました。

予定では「沼津」で寿司を食べるつもりだったのですが、優雅な気持ちになれず「吉野屋」の牛丼を食べて帰りました。



2018年3月17日土曜日

日立


茨城県にある「日立鉱山」の「大煙突」です。

大正時代に建造したモノで、何と高さは約155mあったそうです。

煙害被害の軽減に一役買い、「鉱都:日立」の象徴的な存在として君臨しました。

存続のために修理しようとしていたらしいのですが、打開策が見いだせないうちに、平成になってとうとう倒壊してしまいました。

写真は現在の「3分の1」になった状態ですが、それでも結構な迫力です。

公害対策の経緯は、何か「新居浜」とカブるイメージがあります。

実家からもよく見えるレンガ作りの角張った「生子山(通称:煙突山)」の煙突は、しっかり保存されていて「別子銅山」の存在した記憶を留めてくれて嬉しい限りです。

しかし瀬戸内海に浮かぶ「四阪島に」の「大煙突」については他人事ではなく、「日立」での倒壊があったせいなのか、残念ながら安全性を考慮して近年取り壊されてしまいました。

一度は行って観てみたいと思っていたので残念です。

話が飛躍してしまいますが、「モノ・コト」に対する「物語性」に重点を置いた販売戦略を選択する場合、それが培われた「歴史的背景」のアピールは大きな前提となります。

「過去のヒット商品・長く使用された設備」は「伝説」を構築する重要な「アイコン」です。

世界遺産に登録された長崎県の「軍艦島」が好例だと思うのですが、「産業遺産」の国レベルでの「保存活動」は、今後の「モノづくり日本」をアピールするうえでますます重要と思われます。

「革新的な技術」においても、一朝一夕ではない「重み」のような価値を加えることで「差別化」が生まれます。

西洋の国々はこのような「ブランド」戦略が非常に上手です。

まあ、過去の財産に安易にあぐらをかいていたら、経済活動として滅ぶ要因にもなりかねませんでの「捨て去ること」とのバランスは極めて重要と思いますが・・・。

デルタカフェに鎮座する「ランチア社」のデルタを眺めてそう思います。

2018年3月10日土曜日

青ガエル


テレビ番組「ブラタモリ」の「熊本編」は貯めていた録画で観たので、「熊本大震災」直後のタイミングでした。

「熊本城」を筆頭に「雄大さ」をイメージするものが多い地域だけに、映像に出ていなくても想像した被害が頭に浮かんで、非常に痛ましく感じました。

数か月前の年末に社内旅行で「熊本」を訪れていたのでなおさらでした。

写真はその旅行のときに撮影した『東急5000系電車:通称「青ガエル」』の現役最後となる勇姿です。

懐かしく心地よいコンプレッサーの音を響かせながら元気に動いてました。

今回の旅は珍しく団体旅行なので、「あっ!」と好奇心が刺激されても勝手に立ち止まれません。

それでも多少の冒険はしたくて、朝のバスが出発するまでの時間に朝食を抜いて、「未乗区間」のあった熊本「路面電車」と「熊本鉄道」を訪れた次第です。

「乗る」のが目的だったので、実はこの電車の存在を知りませんでした。

それでも最後のタイミングに出会えたので本当にラッキーでした。

「鉄道の神様」に感謝です。

名前の通りもともとは東京の「東急線」を走っていたらしく、番組でタモリさんは「昔乗っていたんだ。」と番組収録のときはもう現役引退していたので、保管場所までわざわざ行って懐かしんでおられました。

その後の震災で保存に影響は出ていないのか心配ですが、期間限定でも「復興の象徴」として復帰走行出来ないかと、ついつい考えてしまいます。

2018年3月3日土曜日

偕楽園


写真は、茨城県水戸の「偕楽園」と言いたいのですが、正確にはすぐ「そば」です。

場所は間違えて通った場所なので全く覚えていません。

何故かナビがこの畦道をルート指定して入り込んでしまいました。

無事通過出来ましたが「梅園」のど真ん中であり、せっかくなので下車して撮影しました。

白が多めで、写真は少し咲き掛けですが、周囲の紅梅白梅ともに見事でした。

でもやっぱり地味です。

花の形は、工芸的・民芸的にこれほど素晴らしい意匠になる素材はないと思っています。

が、逆にまとまりが良すぎるからでしょうか。

「桃」のように見上げないといけない高さがありませんし、「桜」の枝ぶりのように「枠」をはみ出すような大胆さが感じられないからかもしれません。

「明治維新」でも、どこか職人気質でおいしいところを持っていかれてしまった「水戸藩士」のイメージとかぶる気がしてしまいます。

「偕楽園」も「日本三大名園」に列挙されますが、「兼六園」や「後楽園」と比べるとやっぱり控えめです。

そういえば印象派の画家「ゴッホ」は日本好きで、浮世絵を参考にした「梅」の習作があります。

そのちょっと残念な感じが「アーモンド」や「オリーブ」よりも、個人的には似合っていると思います。

茨城県で派手なのは、「水戸泉」の塩テンコ盛りの土俵入りくらいかなあ。

世界の人から見た「日本人」って、こんな感じかもしれません。