山口県の最北端、萩市の沖合北北西約45kmに「見島」はあります。
対馬同様、朝鮮半島への最前線のため「航空自衛隊見島分屯地」があり、表敬と案件の相談があって、ここの担当者と一緒に伺いました。
担当者も萩市内在住のため、年に1~2回しか行けないとのことで、朝早い高速艇に乗って向かいます。
さすがに観光では中々来れない場所です。
港からのレンタカーで、山間の基地に向かって一仕事した後、帰りの船便まで時間があるので担当者の勧めもあり、島内を遠回りに1周するルートで戻ることにしました。
こういう展開大好きです。
島内を時計の針に見立て基地を9時の位置とすると、写真の「宇津山観音正寺」は2時の方角、突き出た岬の突端にあります。
崖の角度に合わせたような急坂の石段を下りたところに、本堂がありました。
一般的な伽藍配置と全く真逆の高低差で、この下り石段に吸い込まれそうです。
妙な威圧感が漂っていました。
自分の危険レーダーは反応してないのですが、強烈なざわつきが沸いてきます。
階段を降り始めると、竜宮城にも、黄泉の国にも向かうように感じました。
一段、一段と降りるたびに、水に潜っていくような錯覚が起こります。
あきらかな異空間への侵入です。
本堂に着いて、その裏手に廻ると海に突き出た岩礁に立てるのですが、妙に海面が粘っこく見えました。
拝礼した後すぐに失礼しましたが、何を護っているのか、それとも閉じ込めているのか、非常に気になる社でした。
入るときには、気にならなかった写真の鳥居も、出ていくときはくぐるたびに、何かつきものが剝がれていくような感覚がします。
この木造の鳥居群、強風にさらされ続けてかなり瘦せ細ってましたが、強烈な結界であることは間違いないと思いました。
最後の写真は、鳥居をくぐり終えた直後の日本海の遠望ですが、強風のわりには温かく感じました。
担当者に伺うと、ここは対馬海流の影響で、山口北部よりもずいぶん温かいそうです。
港近くにも、「見島ジーコンボ古墳群」と呼ばれる、約200基もの積石塚古墳群があります。
外国の言葉遣いであり、古代においてもこの島が果たしている役割は大きそうです。
いろいろと調べたくなりました。
怖い思いをするかもしれませんが。
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