2025年6月21日土曜日

見島


山口県の最北端、萩市の沖合北北西約45kmに「見島」はあります。

対馬同様、朝鮮半島への最前線のため「航空自衛隊見島分屯地」があり、表敬と案件の相談があって、ここの担当者と一緒に伺いました。

担当者も萩市内在住のため、年に1~2回しか行けないとのことで、朝早い高速艇に乗って向かいます。

さすがに観光では中々来れない場所です。

港からのレンタカーで、山間の基地に向かって一仕事した後、帰りの船便まで時間があるので担当者の勧めもあり、島内を遠回りに1周するルートで戻ることにしました。

こういう展開大好きです。

島内を時計の針に見立て基地を9時の位置とすると、写真の「宇津山観音正寺」は2時の方角、突き出た岬の突端にあります。

崖の角度に合わせたような急坂の石段を下りたところに、本堂がありました。

一般的な伽藍配置と全く真逆の高低差で、この下り石段に吸い込まれそうです。

妙な威圧感が漂っていました。

自分の危険レーダーは反応してないのですが、強烈なざわつきが沸いてきます。

階段を降り始めると、竜宮城にも、黄泉の国にも向かうように感じました。

一段、一段と降りるたびに、水に潜っていくような錯覚が起こります。

あきらかな異空間への侵入です。

本堂に着いて、その裏手に廻ると海に突き出た岩礁に立てるのですが、妙に海面が粘っこく見えました。

拝礼した後すぐに失礼しましたが、何を護っているのか、それとも閉じ込めているのか、非常に気になる社でした。


入るときには、気にならなかった写真の鳥居も、出ていくときはくぐるたびに、何かつきものが剝がれていくような感覚がします。

この木造の鳥居群、強風にさらされ続けてかなり瘦せ細ってましたが、強烈な結界であることは間違いないと思いました。


最後の写真は、鳥居をくぐり終えた直後の日本海の遠望ですが、強風のわりには温かく感じました。

担当者に伺うと、ここは対馬海流の影響で、山口北部よりもずいぶん温かいそうです。

港近くにも、「見島ジーコンボ古墳群」と呼ばれる、約200基もの積石塚古墳群があります。

外国の言葉遣いであり、古代においてもこの島が果たしている役割は大きそうです。

いろいろと調べたくなりました。

怖い思いをするかもしれませんが。

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