ここは滋賀県にある「佐川美術館」です。
名前の通り大手運送会社が設立母体で、琵琶湖のほとりにあります。
ちょうど1年前の年末に訪問しました。
以前から伺いたい美術館だったので、冬晴れの天気の良い日に訪れることが出来て、よりテンションが上がりました。
予約が必要な美術館だったらしく、その確認をする受付に結構な人達が並んでいたのですが、招待券を頂いていたので、ラッキーにもその提示のみですぐに入ることが出来ました。
そのため集団に囲まれず、一人の間合いで拝観出来ました。
常設展と企画展が併設されており、どちらも見ごたえがありますが、もともと伺いたかったのは、〝楽焼〟の大家のコレクションがあるからです。
先に他の作品を楽しんだ後に、最後に向かいました。
暗い空間に設えられた展示室になっていて、茶道とかわかってない立場で恐縮なのですが、茶室をイメージしているような気配を感じます。
ただ、作品については「楽焼美術館」を何となくイメージしていたせいか、自分のレベルでは斬新に映りすぎてしまい、よく解りませんでした。
ただ、一番印象に残ったのは、写真の〝一輪挿し〟です。
いよいよ展示室に入るぞ、という手前にあり、入口に向き合う形になっているので、最初は側面から眺めるようになります。
〝あっ〟と気になったのは、展示室を出るとき、正面から向き合ったからです。
鉄道のレールに敷く枕木のような質感の木が、横に平行に積まれて、そこだけ周囲と異なる壁が作られていました。
そこに1本だけ、おそらく鉄製の花瓶が、背後にある釘のようなもので、木に突き刺さり固定されているのです。
薄紫の小さな花が生けられていましたが、何の花かわかりません。
その辺の庭の隅に咲いているのを積んできたような、貧相な雰囲気さえ漂います。
対照的に、花瓶は細長いといっても、ふくよかな曲線美を持っており、コルセットで固められた貴婦人を彷彿しました。
金属でもあることから、かなりの重厚感が伝わってくるのです。
とても不揃いで、アンバランスな感覚がしますが、それが逆に良いと、心に刺さった次第です。
このときに、ふと浮かんだのが、カフェにある車庫の内装についてでした。
実は、まだ壁を張っておらず、建材のボードが剥き出しになったままです。
それでも落ち着いたバランスがあるので、ずっとそのままにしてますが、今後手を加えるときに、この壁面と一輪挿しは大きな参考になりそうです。
昨年度は母から妹に運営の主体が変わり、様々な事情から、飲食の提供スタイルも変更させて頂きました。
それでも、継続的にご来店頂けることにあらためて感謝申し上げます。
アンバランスなようでも、何とか均衡を保ちつつ、飽きの来ないカフェでいられるよう頑張りますので、今年もよろしくお願い致します。
退出時の長い廊下に面した、底の浅い水庭の水面がとても美しく煌めいていました。
今年もこんな年になりますように。
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