2018年4月28日土曜日

洲本オリオン


「淡路島」の「洲本市」にある映画館「洲本オリオン」。

残念ながらもう閉館しています。

大胆にも車を正面入口へ横付け出来るのもそのためです。

毎週聴いていた映画特集のラジオ番組で、公開上映する企画があり、その第1弾にここが開催地として選ばれました。

(ちなみに第2弾開催地は「佐渡島」の閉館した映画館でした。)

何となく映画「ニューシネマパラダイス」を彷彿させます。

後日取り上げると思いますがその映画が好き過ぎて、主人公「トト」の故郷「ジャンカルド村」となったイタリアのロケ地を訪れたくらいです。

光をいっぱい浴びた背景なのにいつも漂っている「侘しさ」。

人生における「耐性」のようなものをこの映画は教えてくれたと思います。

写真の奇抜なオレンジ色の外観も、この映画館が存続するための「苦悩」を体現していると感じます。

旅先の飲み屋とかで、地元の方々と偶然会話する機会があるとき、映画が話題になるときがままあります。

その際に地元にあった「映画館」の話を聞くことがあります。

私も好んでよく聞き返します。

昭和のもっともっと盛り場に活気があった時代の話はもう儚い昔話とわかっていても楽しいです。

大抵は映画館自体がもう消滅しているので、出来るモノなら「箱」としてだけでも残して欲しいものです。

昭和生まれにとって、地元における「ノスタルジー(望郷心)」の源泉かもしれません。

2018年4月21日土曜日

水草水槽


「東京スカイツリー」に併設されている「墨田水族館」の目玉である「水草水槽」です。

薄暗い入口から上っていく階段の視線の先に、お客様を迎えるべく鎮座しています。

明かりが水槽の水を通じて私達に届くので、視覚的に優しく感じます。

トリッキーな魚の動きが少ない分、水草のたわやかな動きがしっかり観てとれ和みます。

少し前までは、「珍しい魚」や「水槽の大きさ」等の規模で競うような風潮があったと感じていますが、「癒し」を軸に、「水族館」・「顧客」ともに基準が再構築されていっているような気がします。

かく言う私も「めだか」を数匹飼っています。

しかしここからのグレードアップ(=循環器や照明、本格的な「水槽」の購入)は、家のスペースのなさや、恒常的に発生するメンテ、維持するためのコストも考えると、憧れつつも正直気が重く手を出す気になれません。

そのかわり、水槽とすべき「器」に凝りつつあります。

また苔・石・砂・流木を使ったレイアウトを考えることで、何となく新しい境地が開けそうで結構楽しいです。

少しずつですが新しい趣味として育てていっている最中です。



2018年4月14日土曜日

秋山神社の桜


近所にある「坂の上の雲」の主人公「秋山好古・真之」兄弟を祀った神社です。

しかし仕事帰りにこの前を通ると、よく合気道や柔道の教室をやっていて、神社というよりも地元の武道場としての機能を果たしています。

週末の土日は観光客も訪れる観光地でもあり、お城下の古き良き松山が凝縮されている空間だと思います。

桜の木が道路に迫り出しており、つぼみの膨らむ状況が手に取るようにわかります。

松山に住み始めて、春の到来をこの神社で確認していると言っても過言ではありません。

写真の馬に乗っている方がお兄さんの「好古像」で騎馬隊を指揮していたイメージが投影されていると感じます。

桜の幹で死角になっていますが、兄と視線を交わすように「真之像」の凛々しい胸像があります。

どうせなら両方とも全身像で合わせたほうがバランスがいいように思いますが、何か大人の事情でもあったのでしょうか。

記念館もあるので、入館したらわかるかもしれませんが、お金を払って入るにしてはショボそうなのでまだ実現してません。

満開の桜を堪能しつつ、いつもボンヤリと考えています。

本気の興味がないのかもしれません。

2018年4月7日土曜日

青木湖


長野県にある「青木湖」です。

明け方「新宿」を出発し、「松本駅」にて日本海側へ向かう「大糸線」に乗り換え、「大町駅」で下車しました。

そこから「折り畳み自転車」で散策です。

今回は珍しく「雰囲気」重視の旅です。

ガチな「城巡り」もなければ「鉄道路線制覇」の目的もありません。

地図を眺めていると、小さい湖がいくつか集まっていて楽しそうに見えたので、春先の自然を純粋に感じたいと思ってやってきました。

長野県は、よく目にする「道祖神」が教えてくれるのか、目的もなく何気なく見つけた景色に「美」を感じる瞬間が多いです。

「わび・さび」を企まない、無理のない「味わい」というか、緻密に計算された「美」でないところに、「緊張」と対極する「安らぎ」が生まれる気がするのです。

写真も花は少し咲いているだけですが、「フワッ」と、朝方の淡い背景に溶け込んでしていて和みます。

一面を埋め尽くすようなインパクトがあるわけではありませんが心に残ります。

「自然体」でいられることの大切さを感じる景色です。

いい旅でした。

追伸:

この文章を書いた後、衝撃の事実を知りました。
  
なんと「犬神家の一族」にて「スケキヨ」が足を突き出して死んでいた湖は、ここがロケ地だったそうです。

言われてみれば花の開き具合が、あのときの足の形容と似てるような気がします。

自然を求めて旅しただけなのにマニアックな縁です・・・。