大分県の「日田」へ向かう路線再開の見込みがなくなってしまった「日田彦山線」に乗って、「小倉」方面から「田川伊田駅」に向かいました。
到着間近に「香春岳(かわらだけ)」が右手に大きく見えます。
「一ノ岳・二ノ岳・三ノ岳」と三つの山で構成され、直列に並んでいましたが、石炭採掘で「一ノ岳」は半分ほど平らに削られてしまいました。
「ワンピース」に登場する「鷹の目ミホーク」が、山をバッサリ切ったようです。
城跡でもあったので、消滅しているのが残念でした。
今回の目的は「石炭記念公園」です。
写真の通り、シンボルである「竪坑櫓・二本煙突」です。
筑豊随一の規模を誇った「三井田川鉱業所・伊田竪坑」の跡地であり、以前に取り上げた「直方」のこじんまりした風情とは全く趣が違います。
石炭から石油へのエネルギー転換によって、ここでの雇用が失われていく様は、多くの労働争議に発展しました。
非常に大きな影響だったと思いますし、地元の「別子銅山」閉山とも通じるものを感じます。
また、この記念館には、日本で初めて「ユネスコ世界記憶遺産」に登録された「山本作兵衛コレクション」が所蔵されていて、当時の生活を描いた作品を数多く観賞することが出来ました。
そこで実際に暮らしていた方の絵ですが、素朴な味わいがあって、実物に会えて本当に良かったと思います。
二枚目の写真は、、昭和の佇まいが色濃く残るフォームに入線してくる列車です。
妙にほっこりしながら帰路に着きました。