2017年8月5日土曜日

碓氷峠


関東から信州に抜ける中山道の要衝でもある「碓氷峠(うすいとうげ)」。

戦国時代には、武田信玄の軍勢が上野国(群馬県)を攻略する際、何度もこの峠を越えていました。

近代になると鉄道網の敷設において、この峠が大きな障害となります。

軽井沢側は大きな勾配がありませんので、長野と群馬間の段差をどう攻略するか?

具体的には、釜飯で有名な「横川駅」から「軽井沢駅」までどう駆け上がるかです。

写真の通称「めがね橋」もその急勾配を攻略するためにつくられたもので、ドライブで通るたびに、この大きなアーチに見とれてしまいます。

ただ、列車の馬力向上により路線もどんどん変更されていきます。

とうとう現在は、山中を突っ切る長野新幹線が開通しているため、趣あるこの区間は残念ながら廃線となってしまいました。

細かな変遷の経緯はよく知りませんが、この橋はいわゆる「旧線跡」に属し、今は遊歩道として観光地化されています。

トンネル内も通行可能で、探検しているようなワクワク感と、歴史の重みを感じることが出来て、どの季節もお勧めです。(冬は厳しいなりにですが・・・。)

更に山を越えた奥側に穴場の「新線跡」があります。

本日の目的である秘湯「霧積温泉」が更に奥地にあり、そこへ向かう途中に立ち寄りました。

(宿は、駐車場から30分登山しないとたどり着けませんが、昭和初期の手付かずな情緒が楽しめました。)

長く続く土手の裏側に隠れているのですが、分け入っていくと、線路も頭上の電線もきれいに残っていました。

パッと見は廃線に見えません。

トンネルも塞がっておらず奥まで続いているようで探検出来そうですが、闇から幽霊列車がやってきそうな雰囲気です。

吸い込まれそうで怖くなり、覗くだけにしてそそくさと立ち去りました。


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