奈良で天平時代を最も感じるのが、この「法起寺」です。
「法隆寺地域の仏教建造物」に含まれ世界遺産に認定されています。
写真の「三重塔」は現存で国宝に認定されており、三重塔としては日本最古です。
周囲に大きな建物がないので田畑から眺める風景は、そのまま当時の情景を再現したかのような趣があります。
史跡巡り中に妄想でタイムスリップすることは結構ありますが、ここだけは風景ごと向こうから現代にやってきた感じがします。
周囲の環境も含めて歴史遺産を残す取り組みは本当に大切と思います。
但し、観光面を視野に入れた場合、当時の再現だけでは面白くありません。
「和風」と「洋風」が、建物や食事を筆頭に様々な分野で溶けあい、その中庸が多く存在する日本としては、そのバランスがセンスの見せどころです。
何故そんなことを思うのかと言うと、空腹なのに朝食を食べるところが何処にもないからです。
「一軒くらい何かないの?」と、つい愚痴っぽくなってしまいました。
しかしこの閉塞感を、突然リヤカーを引いてやってきた「いちじく」売りのおじいさんが吹き飛ばしてくれました。
朝一番に収穫した大きな「いちじく」です。
買ってかぶりつくと、香り高くむちゃくちゃ甘いです。
「昭和」を感じつつ、「やっぱりこのままが一番だ。」と思い直しました。
空腹が満たされると何事も解決できる気がします。
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