2019年6月29日土曜日

あべのハルカス


大阪の「天王寺駅」にそびえ立つ「阿倍野ハルカス」最上階の展望台からの景色です。

足元がガラス張りの床になっていて、宙に浮いたような感覚を味わえる場所もあるのですが、正直ここまで高くなると下界が小さくなりすぎて、逆に高さを実感出来ません。

少し高所恐怖症の私でも気持ち悪く感じることはなかったです。

飛行機の窓から景色を眺めている状態に近いかなと思います。

遠くには、梅田の高層ビル群や大阪城も確認出来て、大阪全体を航空地図のように一望出来るのは新鮮でした。

景色を眺望するうえで、都市の南端に位置するこのビルの立地は最適かもしれません。

しかし日本一を誇るこのビルの界隈は、いろいろ整備されているとはいえ、大阪のディープさを色濃く残しています。

すぐ下には「阪堺電車」・「天王寺公園」・「通天閣」の昭和の大阪気質を残すインフラや、江戸時代の遊郭がそのまま残ったような「飛田新地」も新しいマンション群のすぐ脇にて健在でした。

ちょっと安心しました。

立て替えで環境がキレイになっていくのは有り難いですが、どうしても時代の臭いがするエリアは引き続き残して欲しいとついつい願ってしまいます。

2019年6月22日土曜日

日田彦山線


福岡県の小倉から大分県の日田を結ぶ路線です。(細かくは違いますが。)

修験道の聖地でもある「彦山」周辺を登って降りる行程になり、起伏を感じる楽しい山岳線です。

そしてこの界隈に「小石川」や「小鹿田」などの有名な焼き物の里があります。

両方とも我が家で好んで使用している器です。

ただ駅から離れているため、どうしてもクルマで伺うことになり、写真のように路線の橋梁を眺めながらドライブすることが多いです。

この景色が大好きで、豊かな自然の中にチラチラ見える橋梁がたまりません。

その数はとにかく多く、「乗り鉄」だけだと見逃す視点なので、「撮り鉄」も兼ねていて良かったとつくづく思います。

しかし皮肉にも、昨今の北九州豪雨災害でその橋梁の多さが仇となり、現在存続の危機に立たされています。

その橋脚が数多く破損したため、復旧コストが格段に跳ね上がっているのです。

JR九州と沿線自治体との間で費用負担の調整が難航しているそうです。

もともと過疎地の赤字路線なので、バスでの振り替え対応が続く中、存続の見込みが立っていません。

最近の気候変動による災害の多さは、想定以上の事象を引き起こしており、永年のインフラに致命的な影響を与える可能性が高くなっています。

「早く復活を。」と言いたいところですが、一回しか乗ってない自分が言えた義理じゃないので寂しく静観するしかありません。

2019年6月15日土曜日

金蔵寺駅


「金蔵寺駅」のすぐ脇にあるゲストハウスに宿泊し、朝方に散歩したときの一枚です。

「多度津駅」から1駅目の土讃線にある駅で、りっぱな駅名がついてますが、ただの小汚い無人駅でした。

撮影ポイントも、すぐ近くの何故か壁がぶち抜かれている廃屋の中からです。

前日に自転車を漕ぎ疲れ、飲み疲れも加わってか相当だるい風景になっています。

実はアスリートの友人と小豆島を自転車でほぼ一周した帰りでした。

「ほぼ」なのは周遊路を途中カットして、わざわざ「寒霞渓」の山頂まで自転車で登ったからです。

勾配がキツくて死ぬかと思いました。

友人は夜中の雨中、新居浜からそのまま小豆島にずっと自転車でやってきて、平気な顔で自転車のペダルを漕いでます。

あり得ません。

一緒の道中を断り、島までクルマとフェリーでやってきて正解でした。

それでもわざわざこの駅近くに泊まったのは、近くに「骨付き鶏」で有名な店があり、そこで一杯やりながら食べたかったからです。

いつも飲めずに食べることが多かったので、アルコールが入るとスパイシーさが格別引き立ち、旨さが倍増しました。

戻ると面白いことに、その宿の運営者が簡素な居酒屋を併設してやっていて、外国のバックパッカーとも、二次会がてら飲みニュケーションが出来ました。

雑な空気なのに、ビールが「ハートランド」で超ウレシイです。

学生時代の海外旅行したときにタイムスリップしたみたいです。

ドイツでグダグダ飲んだとき、ビールはとにかく旨かったなあ。

しかしその反動は年をとった分、じわじわ筋肉通としても戻ってきました・・・。

写真の景色にある電車とパンダをぼーっと眺めながら、次は誘われても断ろうとしみじみ思いました。



2019年6月8日土曜日

閑谷学校


早朝の「閑谷学校」です。

岡山県の備前にあり、講堂が国宝に指定されています。

備前瓦の鈍色が独特の光彩を放っています。

かなり丈夫らしく創建当初のまま大半が使用されているそうです。

開館時間よりも大分早く着いてしまい、私達以外の観光客はいません。

写真の通り駐車場のど真ん中にクルマを止めて周辺をしばらく散策しました。

ここの塀(練塀)は変わっていて石組みです。

しかも小山のようなもっこりした曲線のラインで、それが横にうねうねと長く続いています。

柔らかい朝日が瓦と塀と背景の山々を照らす中、様々な鳥たちのさえずりが聞こえてきます。

せっかちな私も非常にゆったりとした時間を過ごすことが出来ました。

ここなら勉強もムチャクチャはかどる気がします。

とにかく学業一筋の施設です。

江戸時代前期に「熊沢蕃山」がその前身を築き、岡山藩主で名君として名高い「池田光政」が拡充しました。

庶民教育が中心です。

その後閉校・開校を繰り返しながらも存続し、明治・大正・昭和になってからは中学・高校として使用されて、現在は資料館となっています。

次回は子供を連れてこのとき感じた空気を吸わせたいです。

2019年6月1日土曜日

竹林 京都


何故かいつも京都「嵐山」に伺うと通ってしまうこの通り。

青に近い緑の涼しげな色合いに爽やかな気分も感じはするのですが、竹が持つ空間を遮断する力を強く感じでしまい、「魔都」京都への入口ではないかと錯覚してしまいます。

写真のように空を見上げても、美しいのですが逃げ道が閉ざされていくような恐怖を感じています。(私の勝手な感覚ですが・・・。)

場所は意外にも「大河内山荘」から「天龍寺」を結ぶメインストリートです。

日中は多くの観光客がぞろぞろ通行していてそれほどでもありません。

しかし早朝や夕暮れ時の時間的に寂しい頃合いになると、都郊外の独特のもの悲しい風情が急に漂い始める気がします。

無縁墓で有名な「化野(あだしの)」も近くにあり、この周辺は怨念系の要素が強い史跡が多いように感じます。

わざわざ行かなくても思いつつ、雅さの陰に隠されたドロドロしたところに京都の魅力を感じているのかもしれません。

昼ドラと観るのと大差ないのかなあ。