「日露戦争」に勝利したことで、日本は「長春~大連」間の鉄道経営権を獲得しました。
それをベースに設立されたのが「南満州鉄道(満鉄)」です。
鉄道事業を中心に多角化経営が行われ、そのホテル事業として展開された店舗に「ヤマトホテル」の名称が冠されました。
迎賓館としての機能も持つ、西洋式の高級ホテルで、名前負けしないだけの威厳を備えていました。
写真は、その旗艦店である「大連ヤマトホテル」の喫茶室です。
ホテルとしては、老朽化のため改装中で、現在休業しているのですが、ここは現役のまま営業されていました。
飛行機で大連に到着して、真っ先にここに向かいました。
当時の中心地であった「中山広場」に、ほとんど当時のまま現存しています。
イオニア式の柱が目立つルネサンス様式の外観で、周囲に大きなビルがあっても存在感は十分にありました。
いろいろ巡りたい場所は他にもたくさんあるのですが、直感的にはココが一番訪れたい場所でした。
小さくとも「カフェ」のオーナー(えらそうですみません。)の立場として、ここの喫茶室の空間が持つ雰囲気に触れたくてしょうがなかったのだと思います。
「満州時代」の写真が飾られていましたが、そこから時が止まっているようです。
お勧めの「カフェオレ」を飲みながら、往事の雰囲気を堪能しました。
ご一緒した若いガイドさんが、私がよっぽど気に入っているのを粋に感じてくれて、ホテルの方に頼んで立入禁止の迎賓室を特別に見学できるよう交渉してくれました。
ここも時間が止まっています。
装飾が見事です。
しかし注意事項がありました。
「ここを日本人に見せるのを、共産党の方は好みません。写真も撮っていいですが、ブログとかにアップするときは、日時が特定されないようにして下さい。ホテルの方に迷惑が及ぶときがあるので。」
・・・神妙にアップします。
0 件のコメント:
コメントを投稿