北海道の「江差」に近い「上ノ国町」にある中世の城跡です。
倭人が蝦夷地に進出していった初期の拠点で、「道南十二館」の一つでした。
以前取り上げたアイヌ人が蜂起した「コシャマインの乱」において、最後まで倭人側が守り抜いた二拠点の一つです。
ここで踏みとどまった「蠣崎氏」が、のちの「松前氏」となり、大名として発展していきます。
前にも伺っていたのですが、夜になってしまい、登城することが出来ませんでした。
ずっと心残りだったのですが、漸く日中に訪れることが出来ました。
このときもあいにくの雨だったのですが、濡れながらも大手門の入り口にたどり着いたとき、写真の景色を目の当たりにして、この霧雨はラッキーだったのだと感じ入った次第です。
自身の空想ではない現実世界に、タイムスリップした空間が出現していたと思いました。
木で作られた防護柵である「逆茂木」が張り巡らせている以外は草むらしか見えません。
このまま進めば柵の奥に潜んでいる兵士の弓矢に射られそうです。
妙に緊張して、周囲を見回しながら奥に進みました。
柵の奥には町並みの遺跡が保存されており、当時の様子を垣間見ることが出来ます。
中国の磁気や瀬戸の陶器も多数発見されていて、交易も盛んだったようです。
当時の北国経済圏に対して興味はつきません。
いろいろと見聞を広めていきたい領域です。
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