瀬戸内海にある「大矢野島」。
「毒ガスの島」とも「ウサギの島」とも呼ばれます。
両極端な呼称ですが、毒ガスの実験体として飼われていたウサギが、施設廃止後も繁殖したためで、密接な因果関係があります。
終戦で廃止されましたが、毒ガスは15年間ほど製造されたそうです。
基本的な防疫体制は取られていたそうですが、当時の水準として、微量な漏れは防ぎようもありませんでした。
約6000名台の人々が働く中で健康障害等の影響を受けたようです。
土壌汚染も含めて、全体を包括した被害状況は明らかになってません。
現在ここには休暇村があります。
夏に向かおうとしたときは、フェリーが満杯で乗れませんでした。
今回は、年末の帰省時を狙ってチャレンジしました。
山口県下関市から車でスタートし、広島県三原市の西寄りにある「忠海港」から、車と一緒にフェリー乗船しました。
始発の2時間前に着いていたのでトップです。
帰りはここに戻らず、愛媛県大三島の「盛港」にフェリーで向かい、そのまましまなみ街道にて、松山へ帰省しました。
そのため、フェリーからフェリーへの乗り継ぎ時間が島の滞在時間となります。
約1時間半で、島の周囲は約4キロ。
早歩きで何とかなりそうですが、関連施設が点在しているうえに、「芸予要塞」の遺跡もあります。
見惚れてる時間が確保出来るのか心配でした。
時計回りに一周しましたが、写真の「長浦毒ガス貯蔵庫跡」を始め、見応えある施設が数多くありました。
壁が黒くなっているのは、毒ガスの残留物を焼却するため、火炎放射器で焼いたからだそうです。
それなりのペースで進めたのですが、何と障害になったのは、立ち塞がる「ウサギちゃん」達でした。
私を発見すると一斉に寄ってきますが、手前30センチほど(かなり近い!)でピタッと停止します。
エサをもらえないと分かると、そそくさと散らばっていくのです。
その一連の仕草が、動物好きでない身でもキュンときますし、かなりの急接近なのでついつい立ち止まってしまいます。
フェリー乗り場に近づくにつれて、その数が増えてきます。
少しゾンビゲームみたいです。
時間が厳しくなってきたので、走ることにしました。
読み通り、エサをくれる人に見えないので寄って来ません。
無事に乗船出来ましたが、周囲が和んでいる公園に迷惑な奴だったと思います。
少しは愛でる時間が欲しかったなあ。
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