名湯には事欠かない鹿児島県ですが、最も尖がった印象を残したのがこの温泉です。
鹿児島県でも、東側の大隅半島側にあり、桜島の南に位置します。
確か別の温泉施設に立ち寄ちよろうとしたのですが、混んでいる様子だったので他を捜すことにしました。
地域のガイド雑誌を持っていたので、拡げて探していて発見。
そこには、〝異次元の湯〟と表記されています。
名湯激戦区の鹿児島県で、こんな言葉が使われるなんて、異常に興味が沸きました。
また、アルファベットで始まる温泉名を聞いたことがありません。
ここから近いので俄然行く気になりました。
主要道路から海寄りの細い街道に降りて、目的地に向かいます。
写真の通り、目的地は廃墟を更地にしたような場所で、名称の看板は目立ちますが、施設らしい建物がありません。
海側を覗き込むと幟が立っていて、小屋が見えました。
このまま車を置いて下り道を進み、そこに向かうと、海の家みたいな風采です。
中に入ると、男女にはちゃんと分かれており、いそいそと料金を払って入湯しました。
第一印象は、ポンジュースです。
あくまで色のことなのですが、鮮やかなオレンジ色に見えました。
他の人がアップしている写真とかを見ると、黄土色なので大げさに聞こえるかもしれませんが、このときは眩しい日差しが湯面に反射していたので、そのように見えたようです。
さすがに匂いは柑橘系ではなく、茶褐色系によくある錆びた風味がしました。
炭酸水素塩泉と表記されていますが、鉄分とカルシウムが多いようです。
普通はベタつくことの多い泉質ですが、思いのほかサラリとしてました。
でも濃厚な感触で、まさに極上でした。
また、名称の「TM」は「テイエム」と読むそうです。
もともと、馬主で有名な方が、自分所有の競走馬に「テイエム○○○」と命名していたようで、かれらを育てる牧場も「テイエム牧場」と名付けられました。
牧場は複数あるようですが、ここの牧場は既に閉鎖されてます。
そのため、「テイエム牧場」は閉鎖しましたが、「テイエム牧場温泉」は営業してます、みたいな非常に紛らわしい言葉が飛び交うそうです。
湯を堪能した後は、近くにあるフェリーに乗り、錦江湾を横断して鹿児島市内に戻りますが、船内にはうどん屋さんがあり、それを食しながら海の景色を眺めるのが楽しみでした。
そのとき、いつも宇高連絡船が思い浮かぶのは、自分が四国の人間である証左かと実感します。
そこに向かうべく北上する途中、下の写真のように桜島が迫る様に見えました。
桜島は南から見る方が、火口がよく見え、活火山としての雄々しさがより伝わってきます。
何かにつけて鹿児島のドライブは、雄大な気持ちになれる素敵なコースばかりでした。

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