2026年3月14日土曜日

鬼ノ城(きのじょう)


岡山県の総社市にある古代山城(神籠石式山城)で、日本100名城にも選定されています。

30年近く前にも訪れたことがありますが、そのときは発掘が進められていたものの、狭い山道しかなく、楼門跡らしき痕跡を確認した程度でした。

古代史も今ほど調べてなかったので、桃太郎伝説に登場する鬼のモデルとなった温羅(うら)が、立てこもっていた拠点という認識でした。

しかし、現在の整備された状況には目を見張りました。

今回、城の外周2.8kmを実際に歩いて回ったのですが、石塁・土塁が見事に復元され、4カ所の城門・水門6カ所もほぼ整備されているようです。

写真は西門を城内から撮影しましたが、標高が約400mに位置するため周囲を見渡す展望は抜群でした。

当時より埋め立てで、遠ざかってしまった現在の海岸線でも見渡せます。

ここなら、上陸時点から敵の動きを確認しつつ、備えることも余裕だったでしょう。

時期は7世紀後半に築城されたようで、朝鮮半島での「白村江の戦い」が原因です。

百済再興をかけて渡海したものの、唐・新羅連合軍に惨敗(663年)し、その逆襲を恐れたからでした。

城内にも多くの建造物跡が残っており、ほぼ完成した古代山城とのことですが、それ以前には一体ここに何があったのか、ますます気になりました。

桃太郎のモデルとなった「吉備津彦」が吉備地方を鎮撫したのは、更に時代を遡った崇神天皇の頃です。

当時の海岸線は総社付近らしいので、大和朝廷への反抗勢力が拠点とするには十分な場所です。

下の写真は、西門から南方向にかけての柵の内側ですが、土台の石畳みから堅牢に築かれており、そこから続く場外の土塁は6~7mの高さがあるのですが、少々のことでは崩れないと思われます。

古代から大きな勢力基盤を誇った吉備地域へのロマンが、ますま増幅される名城でした。
 

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