2016年12月10日土曜日

華麗なる一族


場所はタイトルとは全く関係ありません。

ただ宿泊した部屋で山崎豊子作「華麗なる一族」を放映していたので連想してしまいました。

ここは福島県「塩原温泉」の「明賀屋本館」です。

昭和の団体旅行が盛んな時代に、建物を「継ぎ足し」、「継ぎ足し」して無理矢理作られた旅館の典型でした。

部屋も住み込み部屋のようで、料理もイマイチ、ドラマで見る「昭和の下宿生活」を連想しながら泊まりました。

しかしここには有名な「川岸露店風呂」があります。

「継ぎ足し」の隙間を縫うように作られた木造の長い階段を下っていくと、最高の泉質と景色が待っています。

鉄分と塩分が濃厚に混じった緑色の泉質が、川沿いの複数の湯舟をヒダヒダにしており、そこに浸かりながら「鹿股川」のせせらぎと景色を堪能出来ます。

温泉臭も含め五感全てが満たされます。

何となくですが、西日本と比較すると得意領域だけで勝負する温泉施設が、東日本で目立つ気がします。

写真は、帰り間際に撮影した「太古館」と名付けられた、この旅館本来の「本館」です。

車をこの位置にまで無理にバックさせて撮影しました。

何と「帝国ホテル」と同じ人が設計したとのこと。

気を引くだけの風格が漂っていますが、今は入口としても使われておらず、いつからこのような放置状態になっているのか非常に残念でした。

この車の「ランチア」というブランドも長い歴史を有してます。

ただ、築き上げてきた「ラリーにおける栄光のレース実績」や「業界全体に与えたデザイン」等の貴重な歴史的財産を、うまく新車開発に活用することが出来ず、消滅の危機に瀕しています。

何故うまく活用出来ないのか?自分の好みであるだけに本当に悔しいです。

一緒に撮影していて重なってしまう侘しさがありました。

やっぱり「華麗なる一族」の展開と潜在的につながっているかもしれません。


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