写真は、「旅順」の日露戦争の激戦地「二◯三高地」にある「爾霊山(にれいさん)」のモニュメントです。
後からゴロを合わせて「乃木希典将軍」が名付けました。
ここでの指揮官としての評価は最低ですが、歌詠みの定評は高い方でした。
旅順港が軍事上の機密であったため、観光地として訪れることが出来るようになったのは、実は最近のことです。
日本陸軍が北進してロシア陸軍の主力と、海軍はヨーロッパからやってくるバルチック艦隊と、双方対峙していくうえで、背後から挟み撃ちされる可能性のある「旅順」のロシア陸海軍を攻略しておく必要性がありました。
しかし、その陸海軍が籠る町と港は、山間部にぐるっと囲まれており、その頭頂部をトーチカ等で要塞化していました。
これが「旅順要塞」と呼ばれる所以です。
乃木将軍が率いる「第三軍」は、多大な死傷者を出すことになりました。
そのため一番防備の弱い部分として攻略地に選定されたのがココです。
ガイドさんの同行で旅順の街中から向かいましたが、入口の中から近くまではカートみたいな電気自動車でした。
大きな木々はなく、みかん畑のようななだらかな光景を眺めつつ上っていきました。
尾根沿いに来ると、更に料金が高めのベンツに乗り換えて頂上まで向かいます。
尾根の反対側は日本軍が攻めた側になり、こちらは生い茂った森でした。
途中に、乃木将軍の次男である「乃木保典」が戦死した碑がありました。
この戦争で二人息子ともに亡くしています。
ガイドさんの説明だと、「ここから港まで5.1キロメートルですが、28インチ榴弾砲の射程が5.5キロだったので、ここに砲台を据え付けてロシア艦隊を砲撃することが出来た。」そうです。
大河ドラマ「坂の上の雲」で、参謀総長「児玉源太郎」役の「高橋英樹」が、攻略した兵士に「港は見えるか?」と絶叫して確認していたのを思い出しました。
写真がそこからの景色ですが、確かに旅順港が見えます。
戦争があったことが嘘のように穏やかに感じました。
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