入園するとき、受付の方にお詫びを言われて不可解だったのですが、見て納得しました。
池が有名な庭園なのに水が入っていません。
何十年かに一度の底さらいが実施されていました。
ここは「長崎県五島列島」の「福江島」にある国指定名勝「五島氏庭園」です。
続100名城「石田城(福江城)」の一部となっています。
近くにある「鬼岳」の溶岩石と、亜熱帯植物という、風土感が満載の素材が活用されてます。
それを、僧のくせに遊興が過ぎて、京都を追放されてやってきた「金正」が手がけました。
地泉式庭園の風貌が明確なのに、どこかフランクというか、遊び心があり過ぎます。
中央の干上がった池は「心字が池」と命名され、「心」の字体を表現してます。
しかし入り口の屏風には、「金正」が「ここでもっと遊べて良かった。」みたいな直筆を残していて、清廉な性根を表現しているとは、到底思えません。
いい意味でふざけた面白味のある庭でした。
この庭を眺める書院造りの建物が歴代殿様の隠居所になっており、屛風の模様もかなり変わっていました。
そこに、ピンク色の忍者衣装を纏った熟年くのいちが登場。
館内を念入りに案内してくれました。
この「石田城」訪問で、「100名城・続100名城」をコンプリート出来たことを告げると、集めていない「御城印」を、わざわざ押してプレゼントしてくれました。
もう一枚の写真は、数ヶ月後に再訪したときの、池に水が入った本来の庭園の姿です。
やはり情緒が増し、より落ち着いた趣を醸し出していました。
水がなくて再訪した旨を告げると、入場料を半額にしてくれました。
2回とも慌ただしかったのですが、楽しいもてなしを頂けた庭でした。
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