2022年1月29日土曜日

小湊鉄道・いすみ鉄道


「小湊鉄道」と「いすみ鉄道」の別々の路線なのですが、一本につながっていて、千葉県の内房から外房への内陸部を結ぶ、非電化・単線の路線です。

千葉県の船橋に住んでいた頃には、比較的近かったので、季節の変わり目毎に好んで乗っていました。

普段は逆方向の東京へ、満員電車の中通勤してましたので、休日の早朝から向かう車窓は、街中でもどこかのんびりと感じます。

「内房線」の「五井駅」で「小湊鉄道」のオレンジ系ツートンの車両に乗り換えると、ローカル色が格段にアップします。

緑色の占める割合がだんだん高くなる車窓を、ボーっと眺めていると、平日の無意識に貯まっていた緊張感とか、殺伐とした気持ちがほぐれて、だんだんと消えていきました。

写真は「上総中野駅」で接続駅となり、ここで「いすみ鉄道」の黄色い車体に乗り換えます。

ここからの車窓の景観は、一段とグレードアップします。

特に春先には、列車の黄色ボディに負けじと菜の花が咲き乱れ、頭上は桜のピンク色に覆われました。

途中には渓谷と、「大多喜城」を臨めるポイントもあり、城好きとしての欲求も満たされます。

災害の影響を受ける度に存続問題が発生する両線ですが、頑張って継続して欲しいです。

また乗りに伺います。

2022年1月22日土曜日

医光寺


島根県益田市にある「医光寺」を訪れました。

「雪舟」に縁があるお寺で、この地に滞在していたときに手がけた庭があります。

以前取り上げた京都「芬陀院(ふんだいん)」の本格的な庭と比べると、本堂の裏手に当たる山の斜面の間にひっそりと作られています。

しかも本格的に築いたというよりは、滞在中にお世話になったお礼というか、そんな気配を感じてしまいます。

大きな石を使っておらす、手頃な石を立てるようにまとめて、池あるなしに関わらず浮き島のようにこんもりさせているのは他の作例と共通しています。

一つの様式美ながら、いい意味で手間をかけてないと思います。

もともとある空間に無理はせず、そのまま周囲も活用しているせいか、眺められる部屋も小じんまりしてます。

床の間には、彼が小坊主のときの像が安置されていました。

縄で腕を縛られていたにもかかわらず、自分の涙で足の指を使い、鼠の絵を描いている様です。

別のお寺での逸話ですが、あまりの見事さに絵を描くのを許されたというものです。

置物ともいえる小ささですが、妙にここに似合っていました。

この方自身の質素な生活が伝わってくるようで、清貧さが体現されていました。


2022年1月15日土曜日

尾道


前々回からの続編になりますが、「サンライズ夢」にて山陽本線を広島へ向かう途中、「尾道駅」で下車したことがあります。

ちょうど大林監督の映画「転校生」を観た直後で、有名なロケ地巡りをしたくなったからです。

年末年始の時期だったので、夜明け前でした。

当然、観光客はいる時間帯ではないので、これ幸いと少しずつ明るくなるのを楽しみながら、坂道をウロウロしました。

あらためて小道が縦横無尽に張り巡らされていると、実感します。

当時は、スマフォの位置情報も精度が高くない時代だったので、勘頼みで西から東へと進みました。

意外にも袋小路になっているような箇所はほとんどなく、目星をつけていた映画ロケ地は、想定した以上にスムーズに巡ることが出来ました。

ところどころにある、昭和を感じるレトロな建物が、小さなカフェに改装されていたりして、つい足を止めて撮影してしまいます。

まだデルタカフェを始める前でしたが、当時から古民家カフェを潜在的に模索していたんだと、今なら確信が持てます。

写真は「天寧寺の三重塔」背後からの遠景です。

ウロウロして多くの写真を撮りましたが、ここが一番の景観かと思います。

そのときは知りませんでしたが、「尾道」を紹介するときには、このアングルがよく使われるようです。

偶然にも発見したと思っていたのに、ひねりがなくなってしまい残念です。

オリジナルのベストショットに挑戦すべく、また再訪したいと思います。

2022年1月8日土曜日

四国山脈


松山から「デルタカフェ」に向かうとき、急ぎでなければ、ドライブがてら地道を「桜三里」経由で向かいます。

下り終わると国道11号からすぐに左折して丹原方面に入っていくのですが、横目に「四国山脈」の尾根筋がきれいに見えるのです。

本来の尾根筋はもっと山中ですが、この最前列だけは常に楽しめます。

シモネタで大変すみませんが、不意に女性の脇からブラジャーのラインが見えてしまったドッキリ感に近いものを感じます。

このときは年末にも関わらず、非常に清々しい天気だったので、走り去らずに、車から降りて撮影しました。

日本地図でしかよくわからない「中央構造線」が、山々を整列させているのがよくわかります。

これが動くのでは、と心配するような報道もありますが、この美しい景色を眺めていると想像出来ません。

この直線は、国道に沿ってずっと実家の新居浜まで、更に四国を突っ切るように続いています。

いい按配で佇んでいる「デルタ」を一緒に眺めつつ、来年こそはコロナを払拭出来るようにと、思わず手を合わせてしまいました。

2022年1月1日土曜日

サンライズ〇〇


ブルートレインが廃止されて、10年近く過ぎました。

令和の時代になっても、定期運行されている唯一の寝台列車が「サンライズ」です。

東京から愛媛に帰省するときは、飛行機を全く使用することなく、コレか「青春18切符」を活用しました。

おかげで、全ての座席バリエーションを、試し乗りすることがことが出来ました。。

机のついた個室から寝台料金がいらない雑魚寝シートもあり、どれも楽しめます。

「東京駅」を、夜10:00ジャストに出発するのも、乙なタイミングでした。

写真は、その入線時の瞬間です。

乗り込んで、駅弁とビールを広げながら車窓を眺めると、向かいのフォームに、通勤客がごった返しています。

ちょっとした優越感とともに、自身の思考回路がオンからオフに切り替わります。

レールポイントが切り替わるような瞬間です。

乗っている間は、ぼーっとしているようで、思索を無意識にしており、いろんなアイデアが浮かんできます。

替わりに、仕事でたまったストレスは抜けていくような心地もする、至福の乗車時間でした。

通常は、山陰地方の出雲へ向かう「出雲」と、四国の高松行きの「瀬戸」に岡山で分離されます。

今もあるかどうかわかりませんが、年末年始の期間限定コースが、過去には存在しました。

「広島駅」へ向かう「夢」というネームの列車です。

九州方面の路線制覇に大いに役立ちました。

また年末限定ですが、「瀬戸」が延伸して「伊予松山駅」へも向かいます。

急ぐ方は、「坂出駅」で特急に乗り換えますが、自身はわざわざ「高松駅」まで向かって折り返して、「新居浜駅」に帰省しました。

この回り道が、ミチクサをしているようで、何とも楽しいのです。

デルタカフェも同様に、「急がば回れる」と言いますか、余裕のある時間を提供出来る店でありたく、今年もよろしくお願いいたします。