最初に訪問した「福江島」に戻ります。
写真のログハウスのように見える教会は、島の最北東部、ひっそりとした浜辺にあります。
細い山道をおそるおそる進み、何とかたどり着きました。
丁寧な標識がなければ、迷ったと思い、あきらめてしまうところでした。
ここの「半泊」という地名も、数家族が九州本土の「大村領」から逃れて、ココに土着しましたが、土地が狭かったため、その半分しか住むことが出来なかったことに、由来するそうです。
周囲を囲む石垣は、華奢な教会を台風から守るために、後から築かれたそうですが、朝焼けに映えて、城好きにはそそるものがあります。
長崎県のカトリック教会を、数多く建築した大工「鉄川与助」が、ここも手がけました。
そのためか小さいながらも意匠がしっかりしています。
地元の方に伺えた話ですが、「潜伏キリシタン」と「隠れキリシタン」の表現には、区別があるそうです。
「前者は、江戸時代を通じた禁教期間に潜伏した教徒」を指し、後者は「禁教が解かれた後も、本来のカトリックに戻らず、独自に変容した信仰をそのまま続けている人々」に区分されるようです。
確かに約250年も、周囲から情報を得ることもなく潜伏していれば、本来の教義を維持するのは難しいと思われます。
今、自分が眺めている朝日も、「主」と一緒に毎日拝んでいれば、独自の超常的な何かが、普通に加わっていく気がします。
一個人にとっての「信仰の在り方」って、他人が強要できるものではないと、しみじみ考えさせられました。
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