2023年11月25日土曜日

油壷湾


神奈川県の三浦半島にある湾です。

噂には聞いてましたが、ヨットハーバーとして有名な場所で、ヨットの数にビックリしました。

渋滞しているように見えます。

ちゃんと海に出ていけるのか心配になりました。

余計なお世話でしょうが、ここに来たのは湾の北部が「三浦氏」の本拠地「新井城」だったからです。

地名の「油壺」の油、実は〝血〟です。

「三浦氏」が滅亡するとき、この戦で討ち死にした方々の、水面に浮かび上がった血が〝油〟のようだったから、この名称になったそうです。

怖い話です。

湾から城に向かっているので、その惨状があった近辺を通過するはずですが、私の心霊センサーは反応しませんでした。

「三浦氏」については、「鎌倉殿の13人」で有名になりましたが、2世代後の「宝治合戦」にて、結局は「北条氏」に滅ぼされます。

とは言っても大きな一族です。

その後も命脈を保って、混戦の多い室町時代を生き残ります。

しかし戦国時代初期に伊豆から関東を狙って進出してきた「北条早雲」と対峙することになりました。

このときの当主は、「扇谷上杉」からやって来て内紛に応じて乗っ取りに成功した「三浦道寸」。
(諸説あります。)

3年間も、ここに立て篭もって戦いますが、とうとう滅亡します。

城跡は散策路を進むも、この山の手側がそうだと地形から判断出来ますが、ポイントになるようなモノは発見出来ませんでした。

それでも収穫がありました。

「北原白秋」の句碑です。

外海は荒いて月の油壺

ドロドロとした雰囲気に覆われていた感覚が、一気に雄大な心持ちになりました。

 

2023年11月18日土曜日

糸数城跡


沖縄県の本島南西部にある城(グスク)です。

あまり知られていませんが、琉球石灰岩の丘陵に位置し、高石垣の規模は沖縄屈指です。

日本本土とは石の材質が全く違うので、単純比較は出来ませんが、荒々しく積み上げられた野面積みの様相は圧巻でした。

写真の斜めに伸びる石垣を実際に登り、一番高い所まで向かいました。

周囲が見渡せて、紺碧の海が美しいです。

本当に高い所に築かれたんだと実感します。

国指定史跡に認定されていて、近くの同様に指定を受けている「玉城城」と連携を取って西の守りを固めていたようです。

この地域の海側には「斎場御嶽(セーファウタキ)」もあり、信仰的な要素を他の地域よりも何となく感じます。

南山王朝の流れがあるかと思いますが、ほとんどの城(グスク)を〝完城〟しても、成り立ちがほとんど分かってないことに気がつきました。

設置された看板を読んでも、どこのグスクも歴史的な経緯があまり説明されてないのです。

このブログを書きながら、グスクの攻防史をもっと勉強しようと反省しました。


 

2023年11月11日土曜日

寝台付き列車


記憶がおぼろげなのですが、北陸方面から「名古屋駅」に向かう途中でした。

福井県「敦賀駅」にて、「琵琶湖」東岸を走る「北陸本線」の各駅停車を待っていました。

やってきたのが写真の列車です。

真一文字の運転窓に、ゴツゴツした無骨なボディ。

薄汚れた白色にブルーのライン。

いかにも歴戦の強者といった風情でした。

乗車すると、上段の部分は飛行機の収納ケースを、大型にしたような構造になっていました。

また、座席ボックスの背後が分厚くなっていて、寝台列車に変身出来るようでした。

今は時代が許しませんが・・・。

「米原駅」で乗り換える間の小一時間ほどでしたが、寝台列車になっている姿を想像して、妙にワクワクしたのを覚えています。

しかし「乗り鉄」の悲しいところで、この車両の名称がわかりません。

どなたか知っていたら教えて欲しいです。

最近は、「模型鉄」になってジオラマを作成しているので、模型車両の購入も検討することになります。

有名な特急列車とかは知っていても、型式とか本当に無知なんだなと、劣等感を覚えつつ、知識を広げている状況です。

これはこれで楽しいのですが、なかなか覚えられません。

奥が深いし、きりがないと徒労感も少々感じています。

誰かにとやかく言われることでもないので、ほどほどにしてればいいのですが・・・。



 

2023年11月4日土曜日

那須塩原


 どの道だったか細かいことは覚えていません。

東京方面から東北道を3、4時間ほど北上し、どこかの料金所で降りて、那須塩原方面の道に無作為に上がって行きました。

当時の愛車は、写真にあるフィアット社の「クーペ・フィアット」です。

東日本のほとんどは、この車で走ったと言っても過言ではありません。

車名が、会社名を冠しているところに、100周年を記念して作られた意気込みを感じます。

もともと伝統的なデザインを、とことん前衛的にオマージュしてます。

それと、イタ車特有の濃い黄色の組み合わせは、とにかく強烈でした。

以前のブログで、福島県にある「塔のへつり」の黄色い紅葉を取り上げたことがあります。

那須塩原のすぐ北側に位置し、この辺りは黄色系の紅葉が多いと感じます。

これに魅せられてから、この方面へのドライブが増えました。

車のインテリアにも、ボディと同色のラインが奢られていて、常に黄色が視界に入ります。

写真のような道を走っていると、周囲の黄色に車の黄色も同化して、溶けていくような錯覚になりました。

まさしく恍惚です。

さすがに黄色の服は着ませんでしたが、最近子供と一緒に「お猿のジョージ」を観ていると、「黄色のおじさん」を一回くらいやってみても良かったかなと、少し後悔してます。

帰り際には、周辺の温泉に浸って帰りました。

どこも全国で指折りの温泉地帯です。

1日ドライブコースとして最高のパターンだったと思います。