路線自体は、東北地方の内陸部から太平洋へ抜ける路線の中でも、早い段階で完乗してます。
が、接続の不便な三陸側を完乗するためには、太平洋側の「釜石」を起点にする必要があります。
そのため、東北地方を東西に結ぶ横断線としては、何度も往復することになりましが、見応えが多い路線で飽きるようなことはありませんでした。
特に印象に残るのは、「釜石」から「花巻」に向けて東北本線に戻るときです。
「釜石駅」から西の進行方向を見ると、急勾配の山に向かって線路が伸びており、ここを下ってきたのかと、圧倒されます。
その途中に、以前取り上げた「滝観洞(ろうかんどう)」のある「上有住駅」や、「カッパ淵」の「遠野駅」とかの名所も多く、途中下車も楽しみました。
中でも記憶に残っているのは、写真の光景です。
「遠野駅」から「猿ヶ石川」沿いを進むところで大きく川が蛇行していきます。
線路は橋でここを突っ切らないので、そのままの自然が残された景観です。
この辺りは、「前九年の役」で滅亡した「安倍貞任」関連の館跡が点在しており、大和朝廷に服属する以前の世界が拡がっているように感じました。
凍てついた冬景色を眺める車窓越しに、当時「蝦夷」と呼ばれた方々の勇壮な生活が浮かんできます。
「はるばる来たぜ!」感のある、旅の醍醐味を大いに味わえる路線と言えます。
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