「きたむきかんのん」と読むそうです。
長野県にあり、「別所温泉」で有名な「信州の鎌倉」と呼ばれる「塩田平」にあります。
このお堂が北向きに建っていることに由来するそうです。
天台宗「常楽寺」の伽藍の一部なのですが、本体よりもはるかに知名度が高く、観光地図で見ても「北向観音」の名称ばかりです。
しかし立ち位置がはっきりしません。
創建は平安自体初期とされますが、江戸時代に焼失・再建され、その後も改築を繰り返します。
また昭和になって「善光寺の本堂」と同じ様式になったとのこと。
節操のない気がします。
ご本尊に観音が祀られていると言っても、どのような仏像様かよくわからず、そもそも北を向いていることが、建物と仏像のどちらを指しているのかすらはっきりしない、ものすごく曖昧な存在らしいのです。
にもかかわらず写真の通り、とても参拝者が多いのは「善光寺」とセットだからです。
「善光寺参り」は全国的に有名ですが、ここが来世のご利益があるのに対して、「北向観音」は「現世のご利益」をもたらすと言われています。
「善光寺」だけだと「片参り」になるため、ここにも多くの方が訪れるのだそうです。
だから「善光寺」のある北を向いていて、わざわざ同じ様式に改築したのかと、納得しながらも少々あきれてしまいました。
これがある「塩田平」は本当に風情があるところで、温泉地でありながらも国宝・重要文化財級の仏閣が多く、何度も訪れました。
その中では優先順位は低くて、ようやく行ったのですが、やはり最も俗っぽい風紀でした。
ただ何となく大らかで、適当な感じは「善光寺」と似てます。
今の心境にはうってつけでした。
あまり気にしなくても何とかなるかなと、仕事で困っている案件を脇に押しやりつつ、温泉の入れる公衆浴場に向かいました。
気持ちの切り替えは本当に大事です。
あれ以来ここには行ってませんが。
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