とうとう出会いました「ななつ星in九州」。
九州の東海岸をひた走る日豊本線を南下中に、「延岡駅」に入る手前でした。
この駅を始発に廃線となってしまった「高千穂鉄道」の遺構が残ってないかカメラを構えていたら、そのままアングルに美しい姿態が入ってきました。
ふいに菩薩を見たような錯覚に襲われ、思わずカメラを落としそうになりました。
入線後もしばらく停車しているようで、朝食の準備をしているような気配でした。
タイミングよく乗り換えがこの駅だったので、乗車時間まで眺めては撮影しまくりました。
最前列のけん引車は、雑誌でよく見かけますが、直接ご尊顔を拝するのは初めてです。
まさしく仏像を拝んでいるような感覚がしました。
立体造形のゴールドのラインが随所に奢られており、仏教的なオーラを感じます。
しかも私みたいな輩が、近づき過ぎないように、ガードする方まで立っているのです。
何から何まで特別な雰囲気が漂っていました。
料金はいくらか調べてみると、一番安いスイートで1泊2日で65万円。
連泊乗車になると、100万円を軽く超えます。
全部スイートで、AとかBとかの分類はありませんでした。
それでも予約が取れない幻の列車なのです。
いろんな周遊プランに則って運行され、同じ色彩に統一された豪華バスも活用しながら、九州の名所を満喫するようになっているため、時刻表には乗っていません。
最後の写真は、最後尾の車両です。
全車両をゆっくり拝見することが出来て、乗り換え時間にかなりの余裕があったことに感謝です。
ただ貧乏性の自分としては、乗れるものなら乗りたいですが、その金額を払ってまで乗るだろうかと、この後に乗車した鈍行列車の中で考えました。
多分ないです。
旅情を感じられなかったから。
今の寝台列車事情として、「サンライズ出雲・瀬戸」以外に定期運行はありません。
特別な臨時列車を除くと、全てが豪華旅行のための周遊観光列車となり、巡り巡って戻ってきます。
明確な目的地がないのです。
いろんな観光地に既に行っているからかもしれませんが、何故かワクワクしません。
各路線で売りにしている名物観光列車とかにすら、全く乗ってないのが現状です。
この鈍行は、ひたすら宮崎県を南下します。
また乗り換えて鹿児島市内まで帰るのですが、あと10時間近くかかります。
これで自分はいいんだなと、妙に納得した機会でした。
すねてるのかなあ。
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