昨年は開店10周年を迎え、リニューアルした年でした。
運営の中心を母から妹へと、少しずつ軸足を動かしていくことになりました。
同じ場所で長くやっていると、内外の様々な変化を受け入れていかなければ、そのままではいられないことを痛切に感じます。
冬旅の話になりますが、写真は「甑大橋(こしきおおはし)」です。
鹿児島県の西部沖合にある「甑列島」の島々をつなげる橋で、1,533mの長さは県内で一番だそうです。
またあらためて取り上げるつもりですが、「Dr.コトー診療所」のモデルとなった島です。
九州本土からフェリーに乗って、1時間15分ほどで、北端にある上甑島の里港に上陸。
あっさりした旅程ですが、大荒れの天気で船は揺れに揺れました。
生まれて初めて、船酔いを経験しました。
そこからレンタカーで南端を目指して走ります。
この橋は、中甑島と南甑島を結ぶ橋であり、南甑島側にある展望台からの撮影でした。
高波によって岩礁が生み出す砕けた波の文様が見事でした。
海の澄んだ青色に浮き出る様は、「曜変天目(ようへんてんもく)」のようです。
茶碗の紋様の話で宇宙とも形容されるのですが、岩礁が斑紋となってその周囲を白波が弾けます。
更に外周海面が激しい高低差で動くことで、海の青色が漆黒から紺碧に、そして瑠璃色にまで、多様に繰り返して変化していくのです。
手に取った器を鑑賞するような心地で、しばらく見惚れてしました。
詳しくはわかってないのですが、鉄質黒釉のかかった陶器を「天目茶碗」と呼ぶようで、その最高峰に「曜変天目茶碗」が位置するそうです。
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