この修験道寺院は、鳥取県の「若狭鉄道」の終点「若狭駅」から更に山間部に走った場所にあります。
国の重要文化財に指定されており、もともとはここにあった「神光寺」の大伽藍の一部だったらしいのですが、豊臣秀吉の因幡侵攻に際し焼失してしまい、この堂宇のみ残ったらしいです。
確かに秀吉はこの先にある「戸倉峠」から因幡に入り、鳥取城を兵糧攻めにしたと記憶しています。
岩窟の隙間に嵌め込むように建築されていて、高さ10m、奥行きも10mと立方体に近いまとまりがあり、箱に入れられた「銀閣寺」のようだと思いました。
サイズはこっちがおそらく大きいのですが、小さくかわいく見えました。
岩場の隙間をうまく活用して建てた堂宇は「投入堂」とも言われ、このブログの一番最初に取り上げた「鰐淵寺」の「浮浪の滝」にある堂宇も、小さいですがこのジャンルになります。
近くの「三徳山三仏寺の投入堂」と、大分県宇佐市「龍岩寺の奥院礼堂」と合わせて、日本三大投入堂の一つされています。
この狭くて不自由な空間に、宇宙が広がっていくような感覚がたまりません。
下の写真の通りイメージが膨らんで、滝と一緒にわざわざ鉄道ジオラマまで作ってしまいました。
本当は自分が何をしたいのか、自分でもよく解ってないんだと、考えることが多くなりました。
本題に戻りますが、大きな杉木立に隠れるようにして佇んている堂宇の階段を上がっていくと、苔むした岩窟が迎えてくれます。
苔のせいなのか、岩から染み出ているのか分かりませんが、冷気が漂っていて心身の余分な熱気を払ってくれるような心地がします。
川の流れる音と、カワセミが鳴いているのも聞こえてきて、自分が小中学校のときに川で泳いで遊んでいたときと同じ音響でした。
最期は近くの公園でトイレ休憩したときの写真ですが、ここはカエルの大合唱です。
夏の土曜日、地元の喜光地商店街の夜市に出かけていくときの、田圃の道中を思い出しました。
よく友達と連れ立って、駄菓子を食べながらゲームセンターで遊んだのは、すごく楽しかった思い出です。
童心を思い出した訪問でした。
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