2017年2月18日土曜日

津軽②

 



前回からの続きですが、作家「太宰治」がここの出身地です。

津軽鉄道「金木駅」の近くに「生家」があり、太宰治記念館「斜陽館」として国の重要文化財の指定を受けています。

(この写真は、夏に車で訪れたときの撮影です。)

豪奢かつ広大な間取りですが、太宰が常々語っていた「家族内階級」なるものを、私も何となく感じました。

部屋の多い大きな家も考えものです。

太宰の作品には、「人間不信」に基づく根暗な作風が多いです。

そこに今だからこそ、魅せられる要素があるとも思います。

しかし「津軽」という作品には、その太宰の心に光明が差し込んでくる場面があります。

自分の子守役だった「タケ」に、彼女の実家近くの運動会で久しぶりに再開するシーンです。

人と、膝をつき合わせて生活してきた記憶って大切なんだと、しみじみ思います。

最近あまり使ってない「こたつ」は、「家族」という単位にとって、日本ならではの大事な装置ではないかと考えてしまいます。

その日の宿は近くの「金木温泉旅館」でした。

昭和を残したままの鄙びた公衆浴場が併設されていて、番台に「タケ」みたいなおばあちゃんが座っていました。

湯上りにそのおばあちゃんと一緒に、「おしんの再放送」と合間に入る「イラク戦争のニュース」を見たのを思い出します。

私一人しか宿泊者がいないらしく、ずっと二人だけでした。

定番のコーヒー牛乳を飲みながら、「おしん」の場面と重なるようなリアルな「昔話」を、しばらく聞いていたのが懐かしいです。

2017年2月11日土曜日

津軽①


青森県津軽地方を走る「津軽鉄道」の車窓からの景色です。

雪景色でも豊饒な地域だと感じる田園風景です。

この地の統治者である「津軽氏」は、もともと「南部氏」と同族で、代々「津軽地方攻略司令官」だった家柄です。

が、本家との抗争を覚悟のうえで、独立して戦国大名化していくだけの魅力がこの地にはあると思わせます。

また、この日は明確に覚えていて、アメリカを中心とする連合軍がイラク戦争を始めた日でした。

自分と関係ない地のことですが、何故か妙な緊張感で乗車したのを覚えています。

話を戻しますが、この鉄道の名物は「ストーブ列車」です。

車両の中でスルメや餅を焼いているシーンがテレビにもよく取り上げられ、ローカル線としては全国的に有名です。

このときは残念ながら時間が合わず「ストーブ付き」には乗れなかったので、また行きたいと思っているのですが、最近「真夏のストーブ列車」なるものがあることを発見しました。

津軽三味線のライブ付きらしく、車内温度は50℃を下回ることはないとのこと。

強烈に興味が湧きます。

暑苦しい音と熱気の中で、どうやって冷えたビールを飲んでやろうかと真剣に考えています。

2017年2月4日土曜日

四日市あすなろう鉄道




「あすなろ」ではなくて「あすなろう」です。

「明日に向かう」と、この後の話題となる「ナローゲージ」との造語らしいです。

三重県にあります。

「あれ、近鉄線では?」と思っていたら、近鉄の「岡部線」と「八王子線」が、最近になって第三セクターとして名称変更したそうです。

ここの特徴は、何と言っても写真の小さな車両です。

(黄色い車体の運転手が真ん中にいるサイズと、青い車体の側にいる車掌の身長と、それぞれの車両で比較してみてください。何となくわかるでしょうか?)

デパートの屋上にあったミニチュアの風情が漂っていて、ムチャクチャかわいいです。

先ず線路幅の話ですが、世界で一般的な「標準軌」は日本において「新幹線」や「関西私鉄」が使用しているのみの規格で、日本の在来線は小幅の「狭軌」が主流となっています。

が、ここは更に小幅の「特殊狭軌」、通称「ナローゲージ」が採用されています。

車両にもその影響が出ていて、内部は両側一列ずつの席配置となっています。

天井の高さもかなり低いので、実際に乗車していると周囲の乗客みんなで「ままごと」をしているような錯覚になります。

楽しくてずっと存続して欲しい路線です。

2017年1月28日土曜日

根室線


真冬の「根室線」です。

「釧路駅」から北の網走へ向かう「釧網線」と東の根室へ向かう「根室線」とに分かれます。

夜行を乗り継いで釧路までやってきて、更に根室方面へ乗り換えて早朝に撮った景色です。

積雪の深さは日本海側のほうがあると思いますが、雪が凍ってガチガチした痛そうな感じは、オホーツク海沿岸の極限の寒さを物語っています。

車内は暖房が行き届いてすごぶる快適なのですが、一歩外に出ると寒さの感覚が全く違います。

マイナス10℃までは体感したことがありますが、軽くそれを上回っていると思われます。

口元の息が凍っていく気配が常にあって、口を大きく開けようものなら喉や胃まで一気に凍ってしまいそうな恐怖を感じます。

写真の外にいる方々はおそらく通勤・通学で寡黙に並んでおられますが、特殊な呼吸法でもあるのでしょうか。

それと、今回はもう一枚写真があります。

もう少し前に撮った日の出直前の景色です。

背景が朝日に照らされるのを見て、「ミレイ」が描いた「麦をまく人」と「晩鐘」両方の絵画が融合したような錯覚を受けました。

憂鬱なことのほうが多いでしょうが、「日々の労働って神々しいな!」と思わせる光景でした。


2017年1月21日土曜日

目黒川


数々のトレンディドラマに登場する東京都目黒区の「目黒川」です。

大ヒットドラマ「ロングバケーション」にて、主演の「木村拓哉」が瀬名君役で、目黒川沿いを夜のシーンでよくウロウロしてました。

それ以降のドラマでも、よくこの周辺の光景を目にします。

土日は多くの観光客が訪れるトレンディな場所で、桜が咲く季節は異常な人手となります。

しかし真冬の平日は写真のように非常に静かです。

桜の枝が川面に向かって落ちるように伸びていて、直線基調の「灰色のコンクリート壁」に、桜特有の複雑な曲線の枝が、「黒い影」を作っています。

冬の淡い光が川の水に少し反射して、寂しいながらも独特の境地が表現されています。

じっと佇んでいると、自分の心が照らされているようで非常に落ち着きます。

まさしく「宮本武蔵」の「寒流 日を帯びること 鏡の如し」です。

仕事でこの界隈に伺う機会が多かったので、合間によく黄昏(たそがれ)てました。

いい時間でした。

2017年1月14日土曜日

はくつる&ドラえもん


青森から上野を結ぶ寝台列車「はくつる」です。

平成14年11月末に廃止になる直前に「青森駅」にて撮影しました。

(ただし、18切符に乗っていたはずなのでタイミングがあいません。終了後の記念限定車の可能性が高いです。)

私の左右にカメラ武装をした同種の方々がいっぱい立っていて、フラッシュの激しさに目がくらみます。

何と「ドラえもん」とコラボしてました。

知らずに拝めたので本当にラッキーでした。

写真の通り車両の正面が「ドラえもん」のアップで、側面には「のび太」を始め仲間たちが奢られていました。

このときは18切符でやって来ていたので、残念ながら乗れません。

まだこの頃は減っていたとはいえ、日本各地へ向かう「寝台列車」とそれ以上の夜行列車がありました。

今回の旅は、新宿から新潟へ向かう夜行列車「ムーンライトえちご」にて日本海側を北上し、青森にたどり着いています。

帰りは東北本線で東京方面に向かうつもりであり、睡眠不足になりがちですが、ダイナミックで充実感がありました。

今回のように乗り換え駅で偶然出会う列車を見るのも楽しかったです。

2017年1月7日土曜日

トワイライトエクスプレス


明けましておめでとうございます。

以前取り上げた寝台列車「トワイライトエクスプレス」の部屋で撮影した一枚です。

列車に揺られつつ、社内販売で購入した「トワイライトの模型」とパンフレットを見ながら、その絵を描いていました。

念願の「フランスディナー」でお酒は飲んでいたのですが、酔いの醒めるのがもったいなくて、「登場しているミニボトル」でチビチビやりました。

(すぐになくなり、なんで普通サイズを持ち込まなかったのか、このあとの酔い覚めにはすごく後悔してます。)

今までのこと、これからのことをぼんやりと反芻しながら、至福の時間を過ごしました。

廃止となってしまった今、よく縁があり乗っていたと本当に思います。

「寝台列車」のみならず、「夜行列車」もほとんど全滅に近い状態で、既に鉄路は「新幹線」中心になっています。

新幹線も好きですが、車窓の景色がどうしても「仕事モード」を呼びこんでしまいます。

もともとせっかちなので、あのスピード感が「段取り」したことをこなす「ビジネスの場」を作ってしまうのです。

むだに、ゆるーく、ひろーく、思いを馳せることが出来る新しい「場」を何とかせねばなりません。

それを契機として新しいことに取り組みたいのですが・・・。

デルタカフェも「空間」のみならず「時間」においても豊かさを提供出来る「場」として励んでいきたく存じます。

今年もご愛顧よろしくお願い致します。