2020年10月17日土曜日

藤七温泉


写真のヌードのおじさんごめんなさい。

時効と思って解禁をお許しください。

岩手県八幡平にある温泉で、標高1400mと東北地方の最高所に湧く温泉です。

「藤七」というきこりが発見したからだそうで、どストライクな名称です。

山頂にも樹海にも近く、かなり険しい場所ですが、スカイライン脇にあるので、大きな車でも普通に行けます。

宿泊施設も近くにあって、木枠で四角に囲まれた露天の湯舟もちゃんとあるのですが、温泉好きらしい何人かは、おじさんのように岩肌の窪地に貯まる天然の湯舟に、素っ裸でわざわざ向かっていました。

私も同様に行動します。

単純硫黄泉らしく硫黄の独特な臭いが強烈過ぎます。

混じり気なしと言った感じで、有毒ガスとか大丈夫でしょうか?

湯の濃さも半端ありません。

過去最強の粘性です。

本当にこれに浸かって大丈夫なのか心配なくらいですが、周囲にいるおじさん達が倒れていたり、浮いてないのを確認しつつ、慎重に浸かりました。

色は真っ白ですが、純白ではなく、これこそが自然の白色なのかと感じます。

むせそうな状況に耐えつつも、温度は適度に保たれていて非常に堪能出来ました。

この野性味いっぱいの雰囲気は、北海道・東北ならではの醍醐味だと思います。

2020年10月10日土曜日

忍者列車


伊賀鉄道の名物である忍者列車。

やはりと言いますか、この忍者の目は漫画家の「松本零時」さんのデザインでした。

やっぱりメーテルに似ていると思います。

最初観たときは衝撃でした。

列車のように金属で硬質感の高い物体に、こんな一筆書きみたいなデザインを施すなんて雑過ぎると正直思いました。

何故「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」等の、アニメの金字塔とも言える「乗り物」をデザインした方の、「人」のほうをわざわざ活用したのか?

確かに「目」のインパクトだけを考えれば有りかもしれません。

忍者は目しか出てないし。

しかも列車のボディ色に定番の「黒」は用意されてなく、「青・ピンク・緑」とキテレツなラインナップです。

加えてライトな明るい色調で、更に忍者イメージから遠ざかります。

また車内に入ると、上の網棚に忍者の人形(これまた黄色の衣装)が忍んでいて、私達を待ち構えています。

骨格がないのか少ししおれていて、「即身成仏」のミイラのような雰囲気でかなりシュールです。

手裏剣とか飛ばしてくるような雰囲気はゼロです。

次回訪れたらこれはこれで慣れているのでしょうか。

今度どんなふうに感じるのか試してみたいと思います。

2020年10月3日土曜日

松之山温泉


新潟県の山間部、米で有名な「魚沼産」が穫れる地域の西側に位置します。

写真は木造三階建の、登録有形文化財に指定されている「凌雲閣」です。

赤茶化た瓦屋根は決して高級感があるわけではありませんが、昭和初期のレトロ感がしっかり効いていて温泉地全体のアイコン的な役割を果たしています。

室内も宮大工が意匠を凝らしており、非常に和む空間でした。

しかし最も期待したのは「泉質」です。

閑散とした温泉街ですが、日本三大薬湯の一つ(他は草津・有馬)に数えられ、ホウ酸の含有量は日本一の塩化物泉です。

南北朝時代に開湯したらしく、「戦国武将:上杉謙信の隠し湯」だったらしいです。

謙信が越後をまとめる武将になる前の所領は比較的近くですが、温泉との組み合せは初耳でした。

実際に緑のバスクリンを薄くしたような色の湯船に浸かると、塩化系でありながらに臭みも強くなくピリピリしません。

じわじわと傷に効く感じです。

温度もさほど高くないので、いつまでも浸かってられそうな非常にマイルドなお湯でした。

周辺にあまり目立った観光地がなく、ここ一本槍の訪問だったのですが訪れて良かったです。

ずっと気になっているときの直感は大抵当たるように思えます。

2020年9月26日土曜日

九重大橋


いつも読み方で迷います。

山は「九重連山(くじゅうれんざん)」ですが、町は「九重町(ここのえちょう)」です。

橋の名称は「九重“夢”大吊橋(ここのえゆめおおつりばし)」だそうです。

確認して書いても本当にあっているのか不安です。

この辺りのお約束観光スポットなのでとりあえず立ち寄りましたが、写真の通りなかなかの絶景でした。

手前の滝が「雌滝」で、奥が「雄滝」です。

特に後者は「震動の滝」とも呼ばれ、高さは83m、「日本の滝100選」だそうです。

橋の長さは390m・高さも173mあるらしく、比較説明の案内看板でゴジラが100mであることを初めて知りました。

確かにここをゴジラが歩いていれば、舞台となった架空の島である「髑髏島(どくろとう)」の奥地に見えなくもありません。

風もあったので、渡るときもっと揺れるかと心配しましたが、ほとんど影響ありませんでした。

風の音が激しすぎて、滝の音も全く聞こえません。

自分の視界には橋しか入ってこないので、遠くを眺めると本当に浮いて飛んでいるような錯覚を覚えます。

万人受けするすごい観光地だと感心しました。

説明にひねりがなくてすみませんが、お勧めです。

2020年9月19日土曜日

西明寺


このブログを書くとき、写真を決めてから始めることが多いのですが、どの「西明寺」だったか忘れてしまいました。

訪れた同名の寺が3つ浮かんだからです。

どれも有名です。

今回は滋賀県「湖東三山」の一つである「西明寺」です。

あとで取り上げるかもしれませんので多くは触れませんが、残り二つは栃木県益子と京都右京区にあります。

平安時代に開創された寺院で、最近アメリカニュース専門局のCNNで「日本のもっとも美しい場所31選」に選出されたそうです。

その基準たるやいまいち謎でしたが、鎌倉初期に「飛騨の匠」が釘なしで建築した「本堂」と「三重の塔」が国宝指定されています。

両者とも桧皮葺きの屋根で、お互いを気にするような微妙な距離感にあって、非常に清涼感のある佇まいでした。

また国指定の名勝庭園「蓬莱庭」の石組みと、池の灰色がかった色合いが独特の世界観を表していました。

写真はその庭の裏手なのですが、苔が素晴らしい。

山裾の湿り気のある環境によるところが多いのですが、自然に任せる領域と人手のかける領域のバランスが本当に絶妙でした。

庭づくりの理想とする境地だと震えました。

しかし何と行ってもお勧めは「十二神将像」です。

それぞれが干支を頭に頂いて鎮座してますが、ちびっ子ギャング的な低頭身の佇まいで、睨んでいても怖くないどころか、ふざけているような印象さえあります。

守護する立場なのに、やる気が全く感じられないのです。

それも干支が後になればなるほどその傾向が強くなります。

印を結んでいてもピースサインにしか見えない大将もいれば、最後の亥(いのしし)の守り本尊である「びきゃら大将」に至ってはほとんど寝てます。

こんな愛嬌いっぱいの本堂内は初めてでした。

よっぽど平和なタイミングに作られたのかなあ。

2020年9月12日土曜日

杖立温泉


いい宿、いい泉質のある温泉地はそれなりにありますが、温泉地全体の景観が素晴らしい場所はそうそうないように思えます。

大分県に近い熊本県小国町にある「杖突温泉」がまさしくそれで、写真は早朝に川っぱたを散歩中に渡れる中州で撮影したものです。

もうもうと立ち上る湯煙が山から降りてくる霞と交わり、川の風と音が自分に迫ってくる気配は仙人にでもなったような境地でした。

宿からの道中も、下りの階段が迷路のようになっていて、踊り場の所々に食物を蒸す釜からも湯気が出ていたり、日常に使用されている昔ながらの風情がありました。

全盛期のバブルを経て廃れている傾向はどことも同じですが、ミシュランに掲載されている店(一つは一つ星)も複数あったりと、全体的に気を吐いて頑張っている印象があります。

宿泊先の接客も丁寧で、お湯も単純アルカリ泉の中では相当レベルの高い部類でした。

しっとりしていて非常に気持ちが良かったです。

専門的にはメタケイ酸が豊富らしいのですが、何がどうなのか肌感覚ではよく理解出来ませんでした。

意外にも会社の旅行で行ったのですが、参加者全体では田舎すぎて不評でした。

しかし私にとってはラッキーで、周囲に気づかれずに少しほくそ笑んだ次第です。

(このブログを書いた後に、現地が6月の大洪水で被害に遭われました。一日も早く復活されることを祈念いたします。)



2020年9月5日土曜日

門司港レトロ観光線


以前「門司港駅」の話題で、駅名の玉突き人事みたいな話を取り上げましたが、その続編です。

「門司駅→門司港駅→門司埠頭駅」と玉突きされる中、「門司埠頭駅」は貨物線の再編の中で、どうも廃駅になってしまったようです。

左遷されたような展開の中で消えてしまう・・・、非常に残念です。

サラリーマンとして他人事とは思えません。

しかしその貨物線は、多くの紆余曲折を経ながらも限定的なイベント運行に活用され、とうとう「門司港レトロ観光線」として2009年開業、何と定期運行にこぎつけしました。

定年退職後に一花咲かしたような展開に、正直励まされました。

それには写真の「潮風号」の存在が大きいと思います。

旧国鉄「上山田線」で使用されていたトロッコ列車だったのですが、ブルートレインを彷彿させるブルー基調に仕立て上げられています。

車高が低くて小さい、小型スポーツカーのようなクールな勇姿に、みんな写真撮りまくりです。

後ろに連結された客車の高さと見比べて頂くと、その低さを実感出来ると思います。

路線も4駅で2キロほどの短い距離ですが、トロッコ列車独特の揺れに身をまかせながらの進行で、大変心地良いです。

門司埠頭のレトロな港町が車窓に広がる中、トンネルに入ると客車の天井がイルミネーションで彩られる仕掛けがあり、周囲の子供達はキャーキャー騒いでいます。

そしてトンネルを出ると、「関門海峡」が頭上から乗りかかるように見えます。

終点の公園には昔の車両が保存されていて、鉄道好きにはたまらないツボがいろいろ仕掛けられている路線でした。

次回は家族を連れて再び訪れたいです。