2023年1月28日土曜日

紫電改(しでんかい)


愛媛県愛南町の「紫電改展示館」に鎮座する「紫電改」です。

戦闘中に行方不明になり、宇和海に沈んでいるのを発見され、引き上げられました。

日本に存在する唯一の機体で、佇んでいる様は「何も語らず翼を休めている。」という慰霊に向けられた言葉が、ピッタリだと感じました。

名称は「紫電」改良型の意味合いですが、本を読んだ限りでは、敵機と識別させるため翼の位置まで変えていて、別物の新型に近いです。

性能も段違いにアップしているので、素人の私には漫画「紫電改のタカ」で、最新鋭機として固有名詞化してます。

実際、3機の現存機体がアメリカの博物館に展示されていて、「(高高度性能が不十分としながらも)太平洋で使われた万能戦闘機の一つ」と称されています。

その本領を発揮したのは、戦争の末期も末期ですが、1945年3月に起こった「松山空中戦」です。

「第三四三海軍航空隊(剣隊)」が「松山基地」で編成されて、豊後水道を北上してくるアメリカ軍を撃退しました。

戦果には日米の格差がありますが、脅威と認識しされた事実は、向こうの資料でも間違いありません。

現実の戦争はここで終わりにしないといけませんが、アニメの世界としては「機動戦士ガンダム」にて、戦局への投入が遅れた「ゲルググ」を思い出した次第です。

ゆくゆくはプラモで、ジオラマ作成に活用してみたいです。

2023年1月21日土曜日

干上がった船


九州の北沖合いにある「対馬島」を車で一周していたときです。

半時計回りに回っていて、ちょうど「韓国」が見える展望台を12時の方向として、1時くらいの位置で発見しました。

干潟のようになった入り江の際にあって、陸に引き上げられて放置されているのか、干上がって残されたのか、微妙な位置でした。

とても気になったので、近づいて写真を撮りました。

いつからあるのかわかりませんが、上段の水色と船底の赤色が、キレイに変色しています。

太陽の日差しで、乾いて落ちてしまったのか、泥の類が一切付着していません。

そのせいか「錆(さび)」が見事に浮き上がっています。

車好きにとっては大敵の存在ですが、このときばかりは美しいと感じてしまいました。

模型作りにも参考になります。

ぐるぐると周囲を回りながら細部を確認した次第です。

操舵室の内部も覗いたのですが、木製の部分も朽ちながらもキレイに原形を留めていました。

日差しが、丁度ハンドルにあたる舵に、ピンスポットで当たっていました。

動かしてくれと、せがまれているように感じました。


対馬

2023年1月14日土曜日

大連埠頭(だいれんふとう)


以前に中国の「大連」に行ったとき、日本との往来に活用された「大連港」のターミナルは、既に撤去されていました。

老朽化でやむなしだったのですが、半円形の神殿みたいなデザインは、大陸の玄関口として象徴的な施設でした。

それだけに跡地に伺って、寂しくなったのを思い出します。

そのため「門司港」周辺を散歩していて、「大連〜門司」航路の対となるこの施設が、日本側に残っていたのを知ったときは、衝撃を受けました。

写真は、二階のエントランスですが、大型連絡船が横付け出来るように、長い廊下が続きます。

その階下には、列車も併せて入線していたレール跡も残っていて、設備の構造はほぼ同じでした。


しかし玄関のデザインは角張っていて、当時の日本らしいデザインで「大連」とは異なり、特別感はありません。

「下関」に住むようになって、週末の昼間に時間の余裕があると、対岸の「門司港」へちょくちょく行きます。

住んでいるマンションの前にフェリー乗り場があって、往復する料金も安いので、昼飲みが目的です。

その後に酔い覚ましがてら、フラフラとレール跡に沿って、ここへ向かいます。

今は公共の施設として、リフォームされた多くの部屋は、教室として貸出しに活用されています。

ベンチが数多くあって、よく読書をしてます。

風通しが良く、昼寝になることもしばしばです。

今の自分にとって、最高の場所と言っても過言ではないと思います。


2023年1月7日土曜日

元帥刀(げんすいとう)


あくまで珍しい刀の話です。

思想的な話を新年早々したいわけではないことをお含みおき下さい。

仕事の関係で、「防衛省」の基地内に伺うことがあります。

そこでの雑談の中で、刀にこのようなジャンルがあることを知りました。

写真は、某駐屯地内の記念館にあり、総理大臣にもなった「寺内正毅」の「元帥刀」です。

隣に、息子である「寺内寿一」元帥の一振りもあり、一つの場所で二振り(しかも親子)の展示は、ココしかないと伺いました。

そもそも「元帥」とは、天皇の最高軍事顧問として位置づけられ、終身現役です。

「西郷隆盛」を最初にして、元帥となった陸軍・海軍の大将は31名しかいません。

その証として拝領されるだけなので、希少な数であるうえ、形に特徴があります。

通常の日本刀と異なり、先端が両刃となっているのです。

しっかりと反りはあるのですが、西洋のサーベルの特徴も取り入れたハイブリットなデザインです。

二枚目の写真にある軍服の袖文様も元帥独自のモノで、現在はこの文様を作る技法は消滅しているらしいです。

これを書いているとき、コロナ禍でまだまだ大変な事態が続いています。

独自性と継続性を大切に出来る存在でありたく、新年もよろしくお願い致します。


2022年12月31日土曜日

半泊教会(はんとまりきょうかい)


最初に訪問した「福江島」に戻ります。

写真のログハウスのように見える教会は、島の最北東部、ひっそりとした浜辺にあります。

細い山道をおそるおそる進み、何とかたどり着きました。

丁寧な標識がなければ、迷ったと思い、あきらめてしまうところでした。

ここの「半泊」という地名も、数家族が九州本土の「大村領」から逃れて、ココに土着しましたが、土地が狭かったため、その半分しか住むことが出来なかったことに、由来するそうです。


周囲を囲む石垣は、華奢な教会を台風から守るために、後から築かれたそうですが、朝焼けに映えて、城好きにはそそるものがあります。

長崎県のカトリック教会を、数多く建築した大工「鉄川与助」が、ここも手がけました。

そのためか小さいながらも意匠がしっかりしています。

地元の方に伺えた話ですが、「潜伏キリシタン」と「隠れキリシタン」の表現には、区別があるそうです。

「前者は、江戸時代を通じた禁教期間に潜伏した教徒」を指し、後者は「禁教が解かれた後も、本来のカトリックに戻らず、独自に変容した信仰をそのまま続けている人々」に区分されるようです。

確かに約250年も、周囲から情報を得ることもなく潜伏していれば、本来の教義を維持するのは難しいと思われます。

今、自分が眺めている朝日も、「主」と一緒に毎日拝んでいれば、独自の超常的な何かが、普通に加わっていく気がします。

一個人にとっての「信仰の在り方」って、他人が強要できるものではないと、しみじみ考えさせられました。


2022年12月24日土曜日

旧五輪教会


「五島列島」の教会を訪問しようと思ったきっかけは、写真の「旧五輪教会」に「教会守」として都会からやってきた方の記事を読んだからでした。

「久賀島」という小さな島にあり、前回の「奈留島:江上天主堂」とセットのツアーで伺いました。

ユーチューバーの二人組も一緒で、順番的にはこちらの訪問が先でした。

もともとはこの島の中心地にある「浜脇教会堂」が前身です。

その改築に伴い、解体された旧教会堂が「五輪地区」に移築されたため、この名称になったそうです。

教会堂としては長崎県で2番目に古いそうで、国の重要文化財の指定と、集落として世界遺産にダブル認定されています。

向かう道中は細い悪路で、最初に計画した自転車による訪問を選択しなくて大正解でした。

車もたどり着けず、最期は海岸線を徒歩です。

物資は海路からしか運べない集落と思われ、きれいに保存されているのが、奇跡の佇まいでした。

先ほどの「教会守」の方の説明で中に入りました。

今は教会として使用しておらず、神様がいた跡なので撮影は可とのこと。

イエスを抱いたヨゼフ像が印象的でした。

素晴らしい木造建築の内部ですが、一部ビニールシートを貼ったところがありました。

先週の台風で受けた被害らしく、修復が大変だとの「教会守」の方の話でした。

都会からやってきた今の感想を伺いたい思いに駆られましたが、余計なお世話と重い控えました。

何やら偲びがたい空気が強く印象に残る訪問でした。


背後からのアングルが素晴らしいです。


イエス様をヨゼフが抱いている像です。

十分神々しい出で立ちでした。

2022年12月17日土曜日

江上天主堂


五島列島へ、実際に訪問してわかったのですが、世界遺産認定されている教会は、中心の島である「福江島」にはありません。

味わいのある教会を数多く満喫しただけに、該当がなかったことにビックリです。

周辺の小さな「奈留島」にあり、一般の船便では時間調整できなかったため、ツアーを申し込みました。

なんとユーチューバーの二人組と一緒でした。

韓国アイドルみたいな若者が喋り、機材を持った若者が撮影する役割分担のようです。

島に渡り車に乗り込んで、島の周囲を北東方面に回り込むように進んで到着。

写真の通り美しく、とてもかわいい教会でした。

漢字の表記と水色の窓枠のバランスが何とも言えません。

イカっぽい造形で、白ベースなのも面白味が増します。

さすが世界遺産認定といいますか、華やかさが今まで訪れた教会とは別格でした。

インスタ映えするとは、こういう教会のことなんだと、ロケっぽく動き回っているユーチューバーを眺めながら妙に感じ入った次第です。

管理人がいて、中の見学は出来ましたが、神域のため撮影はダメでした。

過疎化のため信者が激減しており、定期的に他から司祭がやってきて、ミサをしているそうです。

世界遺産認定の対象も、教会単体ではなく「江上集落」として包括されているとのこと。

そう伺うと、眼前に広がる原っぱは、昔はどうも町だったようです。


人が減り、布教対象がどんどん消えている現状に、侘しい気持ちになりました。

道中、少しだけユーチューバーの二人組と話をしました。

何と機材を扱っている方は、バリバリのクリスチャンでした。

消えゆく光景を残すことも、訪問した目的の一つと伺い、むちゃくちゃ感心してしまいました。