2024年1月20日土曜日

杵築の町並み


早朝に大分県杵築市にある「杵築城」に立ち寄りました。

河口の先端にありました。

「一国一城令」で、城としての主郭は取り壊されてしまいましたが、現在は模擬天守が建てられています。

それが、大きな河口から海に向けての景観に、極めて効果的なアクセントとなっており、天守閣としての見栄えの良さを感じます。

海岸線の近くに築城された城は、埋め立て等により、もともとの面影を失っているケースが一般的です。

ここは、往時の風情を感じることが出来ました。

小島だったところを、北側は城下町の建設段階で埋め立てられたそうで、近年の開発ではないからだと得心しました。

驚いたのは、写真のようにその城下町が立派に残っていたことです。

予備知識がなかったので、何故この場所に大規模な街が建設されたのかも不思議でした。

五奉行だった「前田玄以」を始め、数万石の大名しか居城しなかったはずです。

後で調べたのですが、商港として発展したからだそうです。

「七草表(しちくさおもて)」と呼ばれた「琉球畳」の素材となる草が、国東半島で生産されるようになり、出荷に対してここに集積されるようになりました。

商都してこの規模に拡充されていったようです。

確かに立派な坂道の名前には、商家の名称が多いと思います。

坂のアップダウンにより、街並みに立体感が生まれて、非常に奥行きを感じます。

城下町は、台地でも筋を通した平地になっているケースが多く、このような事例を始めて観ました。

散策も、鄙びた感じはなく、栄えた街の息吹のようなものが伝わってきました。

城跡探訪の途中で、良い拾い物をした旅でした。



 

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