2021年2月6日土曜日

関東軍


近年、「坂の上の雲」が、年末の12月に3年間にわたって放映されました。

しかし作者の「司馬遼太郎」は、生前「戦争礼賛」につながるとして、映像化を承諾しなかったと言われます。

江戸時代だった「日本」が、欧米列強に侵略される危機感から「明治維新」を経て、富国強兵を押し進め、「日清・日露戦争」で大国「清・ロシア」に勝つわけです。

コロンブスの大陸発見から始まった、欧米発の世界征服の流れを、極東の日本が止めて押し戻す展開は、非常にドラマチックです。

特に「日露戦争」は近代戦争の先駆けであり、当時としては世界史上最大規模の戦争でした。

世界中が注目した戦争に日本が勝ったことで、一等国と認められる土台となりました。

ここで物語が終わってしまうと、本当に危うい気がします。

実際にこのときの「成功体験」が、日本をおかしな方向に導いたように思います。

写真は、「旅順駅」の近くにある「関東軍」の最初の司令部です。

2枚目の写真は、「旅順」の中心地に拡張移転した司令部で、まるで王宮のようです。

黄色とクリーム色の明るい色調が、逆に不気味に感じます。

教科書で習う「満州事変→満州帝国建国」は、この軍が主導で推し進めました。

親切なガイドさんの説明も、ココでは憎悪を抱いているように聞こえました。

今は廃屋で誰も使用してませんが、広大な敷地毎残されています。

「東鶏冠山」同様に、屈辱を忘れないための史跡だからだと思います。

日本も、様々な歴史的主張はどうあれ、戦争の反省に基づく取り組みを風化させてはならないと強く感じました。

隣国の動向を見ていると、平和を唱えているだけは、うまく収まるとも思えず難しいところです。


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