最近はかなり有名になっているトンネルです。
実際に伺うと、輪切りのようになった八角形の構築物の隙間から、それぞれに光が差し込み、個々が緑色の光沢を放っているように見えます。
「エヴァンゲリオン」の情景にでも使われそうな近未来感があり、予想外の感激が沸き起こりました。
正確にはトンネルではなく、鉄路側面の切通の崩落を防ぐために築かれた補強構造物の連なりです。
そのために上部も塞がってなく、草むらになっていますが、おかげで独特の魅力を演出していました。
「熊延鉄道(ゆうえんてつどう)」という廃線の跡地で、熊本県の「南熊本駅」から東南に向かった「砥用駅」を結んでいました。
1912年(大正元年)に開業、1964年(昭和39年)に廃止されています。
自分が生まれる前にしては、保存が行き届いていると思います。
宮崎県の高千穂と結び、高千穂鉄道(これも廃線)を経由して、延岡まで繋がる計画でしたが、全く届きませんでした。
今日は旅の計画を細々と決めてないため、時間に余裕があります。
行けるとこまで行ってみることにしました。
このトンネルまでは、バイカーの見学者が数人いたのですが、奥まで進みそこから先は人がいなくなりました。
もともと28キロしかない路線なので、あと数キロ歩けば終点まで行けるかもしれません。
しかし、下の写真にある橋脚(第二津留川橋梁)まででした。
その気になったのに数百メートルしか歩けず残念です。
この手前で、歩道が川に向かう脇道になり、川まで行きましたが、渡れる橋はありません。
欠けた2本の橋梁が聳え立つのみです。
とはいえ、暑い日にもかかわらず、川のせせらぐ音を聞きながら、ボーッと橋を眺めて妙に安らげたのを覚えています。
フィーリングの良さを感じつつ、吹き出す汗が落ち着くころ合いを待って引き返した次第ですが、妙な納得感がありました。
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