2018年12月29日土曜日

塔婆の碑文 群馬


利根川より北に対しては、何かしら「北限」みたいなものを意識して旅行している気がします。

歴史的には「古墳」の形態であったり、「律令体制」の影響だったりします。

この写真も、りっぱな瓦付きのガラスで覆われているので見にくいですが、中にある「石造三重塔」が主役です。

埼玉県北部から群馬県南部の「赤城山麓」にかけて「城巡り」をしている最中に、偶然地図上で発見したものです。

「塔婆の碑文」と記されていました。

なんと国の重要文化財の指定を受けていて、文化財が比較的少なく感じるこの界隈では、失礼ながら貴重な存在です。

それで寄ってみたら「はるばる来たぜ。」感が最高でした。

一面の雪景色を、背景の赤城山が寒そうに盛り上げてます。

妙に澄んだ青い空も余計に冷たそうです。

通称は「山上多重塔(やまがみたじゅうとう)」と呼ばれるらしく、平安時代初期に「道輪」という「法華宗」の僧侶が、地域安楽のために仏教教典をこの中に納めたそうです。

そのため塔身は一石を削られて作られています。

よくぞ今まで「赤城おろし」の強風に耐えてきたと、僭越ながら労いたい気持ちになりました。

何事もかくあるべしです。

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