山口県の下関にいる間に、九州地方を今一度丁寧に回っておこうと、鹿児島県西部にある「加世田駅跡」を訪れました。
まさかこの後に鹿児島県に赴任するとは露知らず・・・。
ここは、廃線となってしまった鉄路達が集結したハブ駅でした。
鹿児島県の西海岸沿いにも、昔は鉄道が走っていました。
日本最南端を走る「JR枕崎線」の終着は「枕崎駅」ですが、昔はそこから先も続いていて、「鹿児島交通南薩線」が時計回りに北上し、「JR鹿児島本線」の「伊集院駅」と結んでいました。
更に、中間にあったこの駅を起点として、山間部に向けて「鹿児島交通知覧線(終着は知覧駅)」が、海側には「南薩鉄道万世線(終着は薩摩万世駅)」が繋がっていたのです。
「知覧」と「万世」は、共に特攻隊基地のあったところでもあります。
訪れると、駅はバスのロータリーになっており、芝生が敷かれた場所は、かつてここを走った列車達の停車場となっていました。
写真の通り、野ざらしで置かれていて、それなりに傷んでいますが、かえって往時の雰囲気が伝わってきます。
路線跡とかはわかりませんでしたが、使用されていた駅名の看板が、バスターミナルや停車場に、駅のフォームのように設置されていました。
不思議に違和感がなく、駅舎に立っているような気がします。
鹿児島県に赴任した後も、この近所の営業部に伺ったときは、わざわざロータリーを周回して帰ったりしました。
これ以上は無くならないで欲しいです。